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【軽度三角頭蓋】手術はするべき?しないべき?【自閉症・発達障害】

いまだ軽度三角頭蓋(頭蓋骨縫合早期癒合症の1種)と自閉症(発達障害)との関連性が判然としないなかで、治療として外科手術をすべきか否かはとても深刻な問題です。

更新日: 2019年11月13日

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軽度三角頭蓋とは、頭蓋骨縫合早期癒合症の1種で、眼窩変形がなく前頭縫合が隆起として触知されるだけの頭蓋形態(metopic ridge)

ただし、軽症三角頭蓋は、
・脳形成不全
・低酸素脳症後の脳萎縮
・水頭症に対するシャント術
によっても起こる可能性があります。

肯定説

軽度三角頭蓋の手術により、発達の遅れや自閉症類似症状が改善した

《改善率》
頭痛    :100%(8/9)
嘔吐    :100%(16/16)
睡眠障害  : 92%(71/77)
パニック  : 92%(165/177)
多動    : 92%(297/322)
自傷行為  : 90%(93/101)
運動遅滞  : 89%(102/115)
偏食    : 85%(33/39)
言語発達遅滞: 78%(320/408)
自閉傾向  : 75%(200/266)

否定説

【日本児童青年精神医学会理事会】
1.従来、発達障害に対する本術式の有効性は認められていない。
2.これまでの報告では発達障害の診断・治療効果の判定・予測されるリスクなどの検討がきわめて不十分であり、現時点では発達障害の治療として実験的治療と言わざるをえない。
3.さらにこの手術には発達障害の治療としてはさまざまな倫理的問題も指摘されており、本学会の倫理検討委員会において調査中である。

【日本自閉症協会】
 現時点で、軽度の三角頭蓋と自閉症との関連について、脳神経外科学、児童青年精神医学、小児科学などの学会で広く認められているとは言えません。手術の適応も確定しておらず、自閉症に対する確立した治療方法ではなく、研究段階にあるものです。この治療については、手術を行う専門医の十分な説明のみならず、小児神経学、児童青年精神医学、小児科学などの専門家によるセカンドオピニオンが必要です。

否定説に対する反論

【下地武義】
厚生労働省や県の研究費を受け、術前3カ月と術後6カ月の患児の状態を4種類の心理テストで検査している。言語遅滞や自閉傾向などで明らかに改善した

出典三角頭蓋手術 特区撤回要求 「親の選択狭めないで」 - 琉球新報2016年11月7日24面

*豊見城中央病院の国家戦略特区認定*

【内閣府地方創生推進事務局】
 小児の軽度三角頭蓋手術療法は、多動・言語発達障害・運動遅滞などの多彩な症状を小児期に手術することによって改善する、世界でも施行例が少ない治療なので、社会医療法人友愛会豊見城中央病院を国家戦略特別区域高度医療提供事業に認定する

特区認定の取消しを求める意見

【日本児童青年精神医学会】
 下地氏らの発達障害を有する子どもの「軽度三角頭蓋に対する外科手術」は、ヘルシンキ宣言に反するものであり、当学会は内閣府に対し、発達の障害を有する子どもに対する「軽度三角頭蓋に対する外科手術」にかかる社会医療法人友愛会豊見城中央病院の国家戦略特別区域高度医療提供事業認定の取り消しを求める。

【日本自閉症協会】
 当協会は、平成16年9月21日に「三角頭蓋の手術についての公式見解」を発表しております。その後、自閉症と三角頭蓋の関連性について、医学的な証明はなされておらず、当該手術が自閉症をはじめとする発達障害の治療として有効であるという証明も公認されるには至っておりません。実際、この手術を受けたものの有効とはいえず今も特有の症状で悩んでいる方が、当協会の会員にもおられます。したがいまして、当協会と致しましては現時点においても平成16年の公式見解を踏襲しております。今般、日本児童青年精神医学会が出された声明を支持します。

取消しを求める意見に対する反論

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