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「不思議の国のアリス」や「鏡の国のアリス」をモチーフにした推理小説9選

児童文学として有名な「不思議の国のアリス」。この「アリス」をモチーフにした作品も数多くあります。そこでタイトルに「アリス」を含んだ推理小説を集めてみました。どれも「アリス」の世界観と絡めた不思議な推理小説に仕上がっています。

更新日: 2018年04月23日

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gesyutarutoさん

■「不思議の国のアリス」とは?

1865年にルイス・キャロルが出版した児童小説。キャロルはイギリスの数学者で、本名はチャールズ・ラトウィッジ・ドジソン。

少女アリスが白いウサギを追いかけ不思議の国に迷い、奇妙なキャラクターたちと冒険する物語。

聖書やシェイクスピアに次いで、世界各国で翻訳されている。

「鏡の国のアリス」という続編がある。

キャロルが知人の少女アリス・リデルのために即興でつくって聞かせた物語がもと

即興話を気に入ったアリスが物語を書きとめて欲しいと頼み、キャロルが手書きで作ったのが「地下の国のアリス」という作品。この作品から身内ネタを省き、「狂ったお茶会」や「チェシャ猫」などの新たなエピソードを加えたのが「不思議の国のアリス」である。

『アリス』の本文には多数のナンセンスな言葉遊びが含まれており、作中に挿入される詩や童謡の多くは当時よく知られていた教訓詩や流行歌のパロディとなっている

↓以下に「不思議の国のアリス」や「鏡の国のアリス」をモチーフにした推理小説をまとめてみた

■夢と現実が交差する奇想天外な本格ミステリ

作者:小林泰三

大学院生の栗栖川亜理は「不思議の国のアリス」にまつわる夢を見ていた。ハンプティ・ダンプティの墜落死の夢を見た後、大学に行くと、なぜか玉子と呼ばれる博士が屋上から墜落死。お次はグリフォンが生牡蠣を詰まらせ窒息死、現実でも牡蠣によって教授が死んだ。夢と現実がリンクする。
亜理は夢の中で容疑者にされてしまい、真犯人を探すべく、同じく「アリス」の夢を見ている井森と共に捜査に乗り出す。

アリスらしい世界観とミステリーがうまい具合に絡み合っていて面白い。若干言い回しはくどく感じる方もいると思うがそこもまたアリスらしさを感じて好きでした

アリスの世界観は良く描かれている。私は嫌いではないが、好き嫌いは別れそう。ラストも突拍子がなく、どちらかというとミステリーと言うよりミステリー要素の有るファンタジー or SFという印象

■個性豊かな探偵八人が「アリス・ミラー城」に挑む!

作者:北山猛邦

鏡の向こうの世界は、まるでチェス盤のようだった。「鏡の国のアリス」を彷彿とさせる「アリス・ミラー城」。そこに集められた探偵たち。巻き起こる連続殺人。犯人は一体?

この作品は探偵役という特権待遇をぶち壊していておもしろい。ベタなミステリーの展開を期待しかけたところを破壊されていくのは恐怖さえ感じた。騙される快感が欲しい方へおすすめ

フェアかアンフェアかどうか微妙なところだが、そんな些細なことを気にする小説ではない。読み終えた瞬間、心の中にたまらない充足感が残る。素晴らしい作品だと思う

■パラレルワールドを舞台にした青春野球物語

作者:北村薫

少年野球のエースであるアリスは鏡の中の世界に迷い込んでしまう。その世界ではすべてが真逆。負けたチームが勝ち進む中学生の野球大会。下手なプレイを楽しむ観客。この状況に怒りを感じたアリスは弱小チームの一員となり、強豪チームへ挑むことに!

ミステリーランドの作品ですが、内容はファンタジー風味の青春小説となっています。

アリスたちの凛々しさや真剣さと諧謔に満ちた台詞回しが光る、かなりの良作だったと思う

小学生から中学生に上がるほんの少しの間のアリスとその仲間や同級生たちの成長、青春ですね。さわやかでした

■心温まる話に魅了される連作ミステリ

作者:加納朋子

脱サラして探偵事務所を設立した仁木順平は冴えない中年男。大きな事件はやってこない。そんな彼の前に謎の美少女、市村安梨沙が現れる。彼女が助手になったことにより、状況は一変。次々と依頼が舞い込んでくる。
冴えない中年男と謎めいた美少女のコンビが、「不思議の国のアリス」と「鏡の国のアリス」にまつわる謎に挑む連作ミステリ。

「虹の家のアリス」という続編もある。

頭が切れる可愛らしい探偵助手安梨沙さんのキャラが魅力的な短編集。大きな事件はないけど謎解きまで続きが気になってしまう構成が上手い

順平と安梨沙の『アリス』をモチーフにした諧謔的な台詞回しと、事件当事者たちの様々な絆の在り方がうまくマッチした、良質なミステリー小説といっていいだろう

■読者を不思議の国に誘う不思議なイヤミス

作者:柴田よしき

最悪な一日からすべては始まった。不倫の清算をし、結婚を諦め、会社を退職した紗季。紗季はその日、夜の公園で男性の変死体と「不思議の国のアリス」に出てくるようなウサギを目撃する。
引越し先のマンションでは隣人におせっかいを焼かれ、さらには元不倫相手が自殺。不思議の迷宮に囚われた紗季がたどり着く真実とは?イヤミスの傑作がここに!

何度読んでも楽しめるイヤミスだなと思いました。とても緻密で冷たくて温かくてリアルで恐ろしいけどどこか別の世界にいるような不思議な一冊

終盤の二転三転が気持ちいいファンタジックミステリー。西澤保彦氏の解説が、作品の価値を高めていると思う

■夢と現実、二つの世界で起こる殺人事件に挑む!

作者:辻真先

「不思議の国のアリス」を愛する青年、綿畑克二は児童書の編集者。ある日、スナック「蟻巣」で寝た綿畑は夢の中でアリスと出会う。夢の世界ではアリスは婚約者だった。綿畑はチェシャ猫を殺した容疑をかけられており、アリスと共に真犯人を探すことになる。
ふと目が覚めると、現実世界では編集長の明野重治郎が殺されていた。夢と現実、二つの世界で起こる事件。綿畑は事件を解決できるのか?

全編言葉遊びに満ちた軽妙な文章でありながら、往年の名作や故人も混じる巨匠たちの名前に、セピア色のトーンを感じてしまう一作

現実の世界と夢の世界を交互に語り、『不思議の国のアリス』を意識した言葉遊びがあちこちに散りばめられ、最後の最後に著者得意のテクニックで読者をアッと煙に巻く。なんともよくできた、凝りに凝った作品

■VR世界に囚われた人々のデスゲームが始まる!

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