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smlt115さん

体に気泡がいっぱい付着するような温泉に今まで入浴した経験はありますか?
このような温泉を二酸化炭素泉、あるいは炭酸泉と呼びます。炭酸泉(二酸化炭素泉)は療養泉としてさまざまな効用が認められており、高濃度になるほど入浴や飲泉で得られる効果が大きくなると知られています。

環境省の情報や、温泉施設で温泉入浴指導員の方から直接聞いた情報を元に、炭酸泉(二酸化炭素泉)の効用や上手な入浴方法などを紹介します。

シュワシュワの泡が特徴!高濃度の炭酸泉(二酸化炭素泉)の別名は「泡の湯」

たくさんの炭酸ガスを含んだ炭酸泉(二酸化炭素泉)は、別名で「泡の湯」と呼ばれています。
お湯の中に炭酸水と同じシュワシュワの泡が含まれて、入浴すると気泡が体の表面にいっぱい付着します。
この泡の正体は二酸化炭素で、二酸化炭素の気体を炭酸ガスと言います。お湯の中に二酸化炭素の気体(=炭酸ガス)がいっぱい溶け込んでいるお湯を炭酸泉(二酸化炭素泉)、別名で「泡の湯」と呼びます。

高濃度炭酸泉(二酸化炭素泉)はお湯に炭酸ガスがいっぱい!

お湯の中に炭酸ガスを含んでいれば何でも炭酸泉(二酸化炭素泉)になるのでしょうか?
実は違います。

日本の温泉法では、
<遊離炭酸(CO2)二五〇ミリグラム以上>(e-Govより引用)
とあるように、源泉の温泉水1kgに対し、炭酸ガスを250mg以上含んでいれば、「温泉」とは呼べる決まりになっていますが、療養泉として環境省から効用が認められる「炭酸泉」と呼ぶには、1kgのお湯の中に
<二酸化炭素を1,000mg/kg以上含む>(環境省『あんしん・あんぜんな温泉利用のいろは』より引用)
必要があるとされています。

また1㎏のお湯の中に1,000mg(1,000ppm)以上の炭酸ガスが含まれている場合、「高濃度炭酸泉」と呼ばれることもあります。

飲んでも入ってもよし!高濃度炭酸泉(二酸化炭素泉)の効用とは

療養泉として認められる「高濃度炭酸泉」は、入るのはもちろん、飲んで体にいいという特長があります。
その効用については、日本温泉気候物理医学会の協力の下、最新の医学、あるいは科学的な根拠を踏まえて、環境省も正式に認めているほど。
具体的には、

・切り傷
・末梢循環障害
・冷え性
・自律神経不安定症

などの改善が期待できるとされています。
冷え性などに効用を持つ理由を「神戸みなと温泉 蓮」曰く、
「溶け込んだ炭酸ガスは皮膚から吸収され、血管を拡張させます。そのことで血行がよくなり、体がよく温まります」
とのこと。

「神戸みなと温泉 蓮」の利用者からも、
「出てからもぽかぽか感が続き、 体全体が軽くなった感じがする」
「足先がぽかぽかして、肩こりがなくなった」
「リラックスできた」

といった声も上がっているそうです。(※効用には個人差があります)

一方で飲泉(温泉水を飲む)にも効用が認められており、環境省によれば、

・胃腸機能の低下

を改善する効用が確認されているみたいですね。

超レア!?高濃度の炭酸泉(二酸化炭素泉)は日本では珍しい

切り傷からメンタルの不調に至るまで、心身のトラブルを改善する効用が認められている炭酸泉。しかし残念ながら、天然の高濃度炭酸泉を楽しもうと思っても、国内には高濃度炭酸泉の温泉地があまり存在していません。

その理由として、二酸化炭素の気体(炭酸ガス)は、高温の温泉水に溶けにくいという特徴があるから。炭酸ガスは、溶け込む水の温度が上がるほど、溶けている気体の分子の運動が激しくなって、水の外にどんどん飛び出てしまうのです。

日本は列島の北から南に至るまで火山帯がそこかしこに存在する国。例えば名湯や秘湯の多い北海道西部、東北、北関東だけでも、同エリアを貫くように那須火山帯が連なっていると分かります。
マグマによって温められた高温の温泉水が湧出する地域の多いので、高濃度の炭酸泉(二酸化炭素泉)が豊富に湧出する温泉地は、残念ながら少ないのですね。

大分に岐阜!高濃度炭酸泉(二酸化炭素泉)を楽しめる場所は?

高温の温泉水が多い日本では炭酸泉を楽しめる温泉地が少ないですが、一部の温泉地では天然の炭酸泉を楽しめますし、特殊な技術を用いて、本来は溶け込みにくい高温のお湯に豊富な炭酸ガス(二酸化炭素)を溶かし込んだ人工の高濃度炭酸泉(二酸化炭素泉)を楽しませてくれる施設もあります。
その代表例をいくつか紹介します。

天然の高濃度炭酸泉(二酸化炭素泉)が楽しめる代表的な温泉地として、「温泉県」大分にある長湯温泉が圧倒的に有名です。
二酸化炭素の気体(炭酸ガス)は高温のお湯に溶けにくいですが、長湯温泉の場合は、40~45℃と比較的高い泉温でありながら、豊富に二酸化炭素がお湯の中に含まれているという珍しい特長があります。
長湯温泉の周辺は、阿蘇くじゅう国立公園、蛇生(じょうせ)渓谷など景勝地も多く、全国に鳴り響く温泉地の由布院、別府からも遠くはありません。大分に旅行に出かけた際には、立ち寄っておきたい温泉地ですね。

岐阜県下呂市にある湯屋温泉も、高濃度の炭酸泉(二酸化炭素泉)が楽しめる温泉地として知られています。それほど大きくはない温泉街ですが、泉岳館、ニコニコ荘、奥田屋など、炭酸泉を楽しませてくれる宿が点在しています。
周辺には下呂温泉、飛騨木曽川国定公園などの美しい景勝地もありますから、岐阜旅行では立ち寄りたいスポットです。

天然の温泉ではありませんが、人工の高濃度炭酸泉が楽しめる施設として「神戸みなと温泉 蓮」があります。今回の記事執筆時に実際に利用してみました。
通常であれば高温のお湯に溶けない炭酸ガスを、独自の技術で溶け込ませた「高濃度炭酸泉」が楽しめます。濃度については、38℃以上のお湯1kg中に950~1,000mg(ppm)以上の炭酸ガスが含まれており、机上の数値では1,200mgにも達するそうです。
神戸みなと温泉 蓮の場合は、炭酸泉こそ人工ですが、「美人の湯」と言われる炭酸水素塩泉、「熱の湯」と言われる塩化物泉などの天然温泉も楽しめます。都会の中で温泉に入れるのは嬉しい点です。

富山県氷見市にある氷見温泉郷総湯は日本海側にある人工の炭酸泉です。入浴後もポカポカとし続ける塩化物泉が有名ですが、同じ施設に人工の炭酸泉が用意されています。
氷見温泉郷総湯には隣接した敷地に、ひみ番屋街と言われる氷見漁港場外市場があり、寒ブリに代表される富山湾の魚介類を楽しめるようになっています。北陸旅行の際には、立ち寄りたいですね。

プロに聞く!高濃度の炭酸泉(二酸化炭素泉)の楽しみ方と注意点は?

最後に、高濃度の炭酸泉(二酸化炭素泉)の上手な楽しみ方と、注意点をまとめてみましょう。

「神戸みなと温泉 蓮」にお伺いし温泉入浴指導員に話を聞いたところ、「お湯をかき回さずに、静かに」入浴するといいとのことです。かき回したり飛び込んだりすると、その勢いで炭酸ガスが逃げてしまうからです。炭酸泉に入ると気泡が体に少ししか付着しない場合もありますが、仮に皮膚に泡がついていなくても、心配はないとのこと。

炭酸泉はぬるめのお湯が多いため、長風呂が基本になりますが、とはいえ長すぎても問題ですので、10分程度の入浴時間がおすすめだそうです。
炭酸泉に入浴する際には、参考にしてみてくださいね。

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