1. まとめトップ

【講談社vsまんだらけ】『愛と誠』生原画オークション出品騒動の解説まとめ

話題となっている「『愛と誠』生原画オークション出品騒動」について「概要」「目的」「過失」「落とし所」の観点からの解説をまとめました。

更新日: 2018年05月20日

1 お気に入り 4532 view
お気に入り追加

この記事は私がまとめました

tikuwa30さん

■概要

まんだらけが過去に第三者から買い取った『愛と誠』カラー生原画をインターネットオークションに出品。

講談社は「ながやす巧先生は、連載当時から現在に至るまで、『愛と誠』の原画を外部の人に譲渡したり、売却したことは一切ありません」「連載当時に、編集部からやむをえず外部に貸し出しをする機会があり、その際ごくわずかですが行方のわからなくなった原画があります」「もし、さまざまなオークションや漫画専門店などの店頭で『愛と誠』の原画を目にされることがあったならば、それは紛失もしくは盗まれたものです」と説明。

件の生原画は紛失物(盗品)の可能性が高いとして購入を控えるよう注意喚起。

それに対しまんだらけは「オークションにかけられた原稿が紛失したものかどうか特定できていない」「遵法の精神にのっとりまして営業を重ねておりますので今回の件が問題になること自体に違和感」「何の非もない弊社や購入者を責めるような文章は、幼い責任転嫁以外の何物でもない」と反発。

結果「講談社vsまんだらけ」の対立構造に発展。

問題の生原画自体は、講談社が落札前にまんだらけに出品取り下げを求めたが、5月6日に400万円で落札された。

■双方の目的

今後の原画の盗難を防ぐ

『愛と誠』原稿の返還は第一目標ではない

「原画って高値で売れるんか…、じゃあ盗んだろ!」となるのを防ぎたい。そのため「原画が高値で売れる」という実例を作りたくない(なので講談社側が高値で買うという事もしない)。

今ある原画を売り抜く

400万円で落札される品という事は、買い取る時もそれ相応の額を払っているはず。仮にそうでなくても高値で売れる事を見越して他の様々な事を進めているはずなので、売るなと言われて「はいそうですか」と引きさがる事は出来ない。

【結果】

原画が売れてほしくない講談社と原稿が売れてほしい(売りたい)まんだらけで目的が真向対立
  ↓
「講談社vsまんだらけ」の構図に

■どっちが悪い?

まず前提として、窃盗犯が一番悪い。

その上で…

盗まれる(紛失する)管理状態であった事と、盗品であり売買をしてはいけないという事の周知が十分でなかった事に関しては一考の余地はあるが、盗難においては完全なる被害者。

古物を取り扱うのに売買してはいけない物の情報の収集が不十分であった点と、今回の件の最大の悪である窃盗犯を結果的に庇ってしまっている点(※)は問題だが、基本的には「善意の第三者」であり、講談社側の要望を聞かずに原稿の販売を行った事に関しては問題ない。

※買い取りを行った第三者への追及を行っていないのは問題だし、第三者の情報を既に破棄してしまった等で追求を行えない状況なのであれば、それはそれで情報管理体制の問題がある

【結論】

窃盗犯が9割悪く、むりやり講談社とまんだらけだけで比べたら、まんだらけの方がほんの少しだけ悪い(0.6:0.4くらい)。
言ってしまえばどちらも悪くない。

■落とし所は?

講談社には「今後原画が盗まれないようにしたい、そのために原画は盗む価値が無い物であると示したい」という「犯罪抑止」の目的がある一方、まんだらけの目的は自社の利益のみ。まんだらけに法的な問題は無いものの、倫理的・社会的観点から見ればまんだらけが折れるべきだった。
また、例えばこの騒動の結果「まんだらけは今後講談社関連の商品を取り扱ってはいけない」と講談社が決定するリスクを考えると、要望を聞かずに売り抜けたまんだらけは少し思慮不足だと感じる。古物商は新品を作る業者がいるから成立している訳で、まんだらけは多少理不尽を感じても講談社の要望を聞くべきだったのではと思う。

ただ、もう売ってしまった物については仕方ない。それについて講談社側が「買い戻せ」や「売上の400万円よこせ」と言う事は出来ない。今できる最良の落とし所は「今後はまんだらけは『愛と誠』の生原画は買い取らない、売りに来た人がいたら講談社に連絡する」という合意をまとめる事。

1