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大自然の驚異。禁じられた島『スルツェイ島』50年の軌跡

1963年にアイスランドの南沖に突如出現した「スルツェイ島(Surtsey)」。この島は生まれたばかりの火山島にどのように生態系が築かれるのかを確かめるため、人間の上陸は厳しく規制されています。誕生から50年以上が過ぎたスルツェイの現在の姿は──。

更新日: 2018年06月24日

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1963年に突如、海底から現れた『スルツェイ島』

アイスランドのヴェストマン諸島に属する火山島。
2008年にユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録されています。

アイスランドの南、北大西洋に浮かぶスルツェイ島は、地球上で最も新しい島の一つだ。1963~67年に起きた海底火山の噴火によってできた。

スルツエイと名づけられたこの島は、火山灰と溶岩でできた無人島。

1963年11月14日アイスランド南西海域付近で操業中の漁船が硫黄臭に気付き、午前7時に噴煙を確認したことに始まり、12月6日 – フランスの週刊誌記者が上陸し、島の名前がつけられました。

スルツェイ島の名前の元となった「スルト」とは、北欧神話に登場する炎の剣を振りかざして南から神々に襲いくる巨人の名です。

日本の西之島と並んで、海底火山の噴火から新島を形成した典型例として有名である。

人類の上陸が禁じられた“壮大な実験場”

火山により生まれた島に動植物が定着する事の研究対象としても、非常に注目されている島です。

火山灰と溶岩でできたこの島は、誕生からすべてを観察できる場所として火山学者、植物学者にとってまたとない研究場所。

スルツェイ島はベストマン諸島の南方20キロメートルにある孤立した陸地で、全くの荒れ地から始まった土地に植物や動物が繁殖してゆく順序やきっかけを調査する貴重な研究拠点となっている。

人の上陸は厳しく規制されている

新しい島にどのように生態系が築かれるのかを調査するため、スルツェイ島への上陸は厳しく規制されています。

発見者と一握りの科学者しか出入りが許されておらず、火山爆発後、どのようにして生態系が形成されていくかの壮大な観察場として、人間の手が入ることを最小にとどめています。

スルツェイ島での活動は、アイスランド環境・食品庁に代わりスルツェイ島研究学会が監督しており、学会から許可を得た科学者以外はスルツェイ島と周辺海域への立ち入りはできず、島への有機物や鉱物や土砂の持ち込みも、廃棄物投棄も、島の自然を妨げる狩猟などの行為も厳重に禁止されている。

死の島に徐々に築かれた生態系

人の手が入らない新島に、今では生態系が築かれています。

1965年6月にはスルツェイ島の浜辺に植物が生えているのが発見され、現在では緑に覆われ、アザラシや海鳥など、動物たちが集まる自然の楽園となっています。

植物はほとんどが海鳥が持ち込んだものである。噴火2年後の1965年に維管束植物の生育が初めて観察され、灌木が現れたのはようやく1998年になってからだった。

海鳥が島に群れを作るようになったのは1970年頃からで、最初にフルマカモメとハジロウミバトが留鳥として住みついた。

海鳥の大量のフンにより、溶岩と火山灰からなる荒れた島の土壌は、次第に植物の生育に適したものに変えられていったそうです。

鳥の排泄物や死骸が引き金になり、植物が繁殖するうえで必要な豊かな土壌が形成され、そこに新たな命が誕生するというのです。

アザラシの繁殖が始まったのは1983年である。

1980年代にはアザラシの繁殖も確認されているようです。

(画像はスルツェイ島で撮影されたものではありません)

誕生からわずか約50年の新島は、今では「命の楽園」に

また、同島では89種の鳥類が記録されており、うち57種はアイスランド国外から飛来したものだそうです。

日本の新島、西之島は新たな実験場に!?

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