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この記事は私がまとめました

1か月ほどクラウドソーシングサービスを利用してテープ起こしの依頼を承った結果、思ったこと、依頼者とワーカーの意識の差異が生む相場の崩壊現象についてまとめる事を決めました。この記事を参考にして頂いて、適正価格での取引が行われるようになる事を願っております。

asaten2980さん

テープ起こしの相場崩壊

大手クラウドソーシングサービス「クラウドワークス」では日々いくつものテープ起こしの依頼が舞い込んできていますが、その依頼額は時給に直すと良くても700円程度……低い時には2時間以上のテープを648円でなんていう無茶苦茶すぎる依頼までありました。

現在テープ起こしを行っている方でも、これから始めようと思っている方でも、そしてこれからテープ起こしをクラウドソーシングサービスで依頼しようと思っている方でも、この記事を見て少しでも相場が適切になるよう意識を持って頂ければと思います。

問題点1:お互いに相場を崩壊させている意識が無い

業者への依頼料金は一分当たり200円弱~が相場

問題点2:依頼者がテープ起こしの仕事がどのようなものか理解していない

「簡単!」「誰でもできる!」という謳い文句、テープ起こしの経験がないのに言ってませんか?

テープ起こしの依頼ではよくそういった言葉がついているのをよく見ます。
実際にお伺いをしたところ、テープ起こしの業務内容を勘違いされている方も多く見受けられました。

テープ起こしの仕事は『テープを再生しっぱなしで聞きながらタイピングすれば終わる』仕事では決してございません。
更に言うなら『テープの再生時間、もしくはそれにちょっとプラスしたくらいの時間がテープ起こしの仕事時間』ではございません。

例えばテープ起こしで原稿を入力する場合、筆速は4千文字/時を超えるのがふつうだ。人間は30分でおよそ1万5千文字分は話せるから、1時間のセミナーだと起こした原稿の文字数が3万文字近くなることも珍しくない。

タイピングが完全に口と同じ速度で出来る人はクラウドソーシングでなくとも少ないですし、テープを何度もループさせて聞き間違いがないかを確認し、専門用語を調べ、不要な語句を改めるところまでがテープ起こしの業務なのです。

そう考えると、テープの再生時間=仕事の時間とは到底思えませんよね。

10分のテープ起こしには1時間かかる

――「大体の作業目安として、10分のテープ起こしには1時間かかる。慣れないうちは1時間以上かかるかもしれない
なので先ほどの「1時間で3,600円」のテープ起こしは時給換算すると600円となるし、「1時間で2,500円」の場合は時給416円となる。
クラウドワーカーとしてテープ起こしを引き受ける場合、僕としては適正価格は「1時間で9,000円」(分単価150円)だと考えている。実際にこの前後の単価で引き受けている。」

どれだけタイピングが早くても、正確に聞き取れても、音声認識を併用しても、10分のテープ起こしというのはそれほど大変な作業なのです。

問題点3:ワーカーが自分を安売りしすぎている

その報酬は本当にあなたの労働に見合っていますか?

私自身もクライアントとなり応募したことがありますが、一定の経験(受注50件以上)があって高評価の人は分単価80円~100円で、お願いしても大丈夫そうだなと思える方(受注20件前後)は60円前後が多かったと思います。受注ゼロの方は格安の20円や30円で応募してくるケースもありました。

買い叩き、というより在宅ワーカーが自分の労働力を安く見積もり過ぎるせいで、恐ろしいデフレ地獄となっている。

値段を安くして応募した結果、労働に見合わない報酬しか貰えずに終わってしまっては本末転倒もいいところです。

誠実で丁寧な自己紹介、応募メッセージにするだけでも受注の可能性は上がります。
そもそもテープ起こしの仕事だけで食べていくというのは専属契約でもしない限りは難しいでしょうし、お小遣いを稼ぐとしても正当な価格に戻すだけで今の何倍もの報酬が手に入るのです。

安さではなく質で勝負するべき

単価を上げるには2つの方法があって、

1.納品スピードを売りにする
2.専門性を売りにする

に大きく分けられる。

テープ起こしの仕事でよく見る「急募」の文字。
修正依頼などが出されたりする可能性も踏まえれば、そうでなくとも納品が早いに越したことはありません。

更に専門用語などが多い案件でも、少しビジネス用語集をかじってみるだけでも理解度があるだけで断然違います。

引用では2つの方法と言っていますが、例えばテープ起こしの中では比較的難易度が高い整文もできます、と宣伝したり、更に細かいところでは連絡が密に取れるなどといったところでも信頼を稼ぐことができます。

誠実さで信頼を勝ち取る

あなたは応募メッセージや自己紹介文を適当にしていませんか?
誠実に自分の事を書けば書くほど依頼者からの信頼を得る事が出来ます。
今までの仕事の経験を細かく書いたり、具体的にどのくらいの納期で納品ができるなどといった情報をしっかりと伝えるようにしましょう。

まとめ

今の相場価格は余りに低い物です。
報酬が上がればモチベーションなどの関係で仕事のクオリティも高くなりますし、それでも業者より安い価格で請け負う事は十分に可能です。
また、安売りするのではなく質で他の人よりも目立てば、それに見合った報酬をもらう事ができます。
お互いに、相場を元に戻すことに大きなメリットがある事を理解して、それを意識するようにしましょう。

コエラボ以外にも複数のテープ起こし業者を調べてみましたが、どこも料金は一分で200円~、一時間で15000円程度が基本の相場。更にここに納期を早めたり、ケバ取り(意味のない言葉を削ること)以外の素起こしや整文といったオプションを付けると考えると、価格はより高くなります。

その一方でクラウドソーシングでの相場は一分50円なんていうものが横行していて、業者への依頼料金の4分の1の値段で働かされている事になります。

あなたは適正な相場を理解していますか?

クラウドソーシングサービスでは業者と違いアマチュアのワーカーによる仕事が基本になるので、その分価格が多少低いものになる。これは納得できる点だと思います。
プロと同じ値段なら、誰でも納期やクオリティに信頼が置けるプロを選ぶでしょう。

しかし、信頼を差し引いたとしても業者の4分の1の価格で働かされるのに納得がいきますか?
依頼者の方であれば、あなたは今のお仕事を4分の1の給金で続けられますか?

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