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【U2のアルバム⑬】Song of Innocence

BonoReedさん

・発売日:2014年9月9日
・レーベル:アイランド
・プロデューサー:デンジャー・マウス、ポール・エプワース、ライアン・テダー、デクラン・ギャフニー、フラッド
・チャート:IRE2位、UK6位、US9位

2010年頃、U2はデンジャー・マウスと一緒にアルバムを作っているとアナウンスされた。当時バンドはデヴィッド・ゲッタ、レッドワン、will.i.am.とSongs of Ascentというトランスアルバムを制作中とされており、デンジャー・マウスとのアルバムはその後続のアルバムであるとされていた。

けれどもSongs of Ascentは頓挫。デンジャー・マウスとのアルバムだけが残り、断続的にレコーディングが続けられ、2013年に一旦完成したが、バンドはアルバムの出来に満足せず、デンジャー・マウスが退いた後、ポール・エプワース、ライアン・テダー、デクラン・ギャフニー、フラッドと次から次にプロデューサーを投入して完成させた。そして2014年9月9日に催されたアップルのイベントでSong of Innocenceの無料配信を発表して世間を騒がせたのは御存知のとおり。

で、肝心のアルバムの内容はというと、一体何度回帰すればいいのか、今世紀に入って三回目の原点回帰で、ダブリンで過ごした自分たちの少年時代を滔々と振り返るものだっ。How to Dismantle an Atomic Bombの時に「ファーストアルバムを作るつもりで作った」というセリフは一体なんだったのだろう?

ぼくたちにとって(今回の新作)はそもそも自分たちを音楽へと焚き付けたものとあらためて向き合うってことを意味してたんだ。生々しくてギターが軸になってて、あの頃のドイツの音楽にぼくたちは影響を受けてるんだよ、カンとかノイなどといったクラウト・ロックにね。あの正統でオリジナルで世界中でたくさんのムーヴメントを引き起こし、ぼくたちが成長していた頃のクラブ・カルチャーでもまだ影響がよく聴かれたエレクトロニカだよ。面白い時代だったな

が、後にボノも認めているようにレコーディングに5年近くも費やしただけあってオーバープロデュース気味であり、やたらサウンドがツルツルしていて、バンドのヴァイブレーションが感じられない。恐らくこれはこれで新境地を目指したのだろうが、曲もいまいち練られていない。また原点回帰というわりにはBoyの匂いもパンクの匂いもポストパンクの匂いもしないというなんとも言いようのない作品になっている(ように思う)。やはりいくら頭脳と体がピンピンしていても肝心の魂がおざなりではいい作品など生みようがないのだ。

というわけでこの時点ではU2の偉大なキャリアの終わりを感じさせる作品だった。

収録曲

1. The Miracle (of Joey Ramone)

・発売日:2014年9月15日
・レーベル:アイランド
・プロデューサー:デンジャー・マウス、ポール・エプワース、ライアン・テダー

Romonesのジョイ・ラモーンへのトリビュートソング。若い頃ボノは自分の声を女の子の声みたいと思っていてコンプレックスを抱いていたのだが、ダブリンでRamonesのライブを観てジョイ・ラモーンが自分と同じように女の子のような声で歌っているのを聴いて、そのコンプレックスを払拭できたのだという。ちなみにジョイ・ラモーンが死の床で最後に聴いていた曲は All That You Can't Leave Behindに収録されている In A Little Whileである。

デンジャー・マウスと作った時はドラムループとアコギからなる単なるデモだったが、プロデューサーがライアン・テダーとポール・エプワースに代わった後、Sirenというジョイ・ラモーンをギリシャ神話の神・サイレンに例えるロックソングになり、その後、メロディと歌詞を書き換えて完成した。

2014年9月9日に催されたアップルのイベントでSong of Innocenceの無料配信がアナウンスされ、この曲が演奏された。

SOIのデラックスエディションにデヴィッド・キャンベルがオーケストラアレンジを施したアコースティックヴァージョンが収録されている。

「ずっと手紙を書こうとしていて……感謝というのが正しい言葉なのかわからないけど、たぶん、威厳に打たれたというのが一番近いかな。自分でもすごく嬉しかった。実際に何に使われるのかを知ったとき、開いた口が塞がらなかったよ」

「友達の家であの曲を聴いたとき、必死で気持ちを抑えたよ。本当に美しかった。最高だった。あの曲は、ボノの解釈、彼の精神性であって、でも同時にジョーイの精神性もしっかりと捉えていたんだ。ボノは、兄の精神性を上手に描写した。それも、ジョーイが許していたであろう分だけ、ボノは捉えたと思う」

2. Every Breaking Wave

・発売日:2014年9月15日
・レーベル:アイランド
・プロデューサー:デンジャー・マウス、ポール・エプワース、ライアン・テダー

No Line on the Horizonのアウトテイクで、当時、ローリングストーン誌にはOrchestral Manoeuvres in the Darkの影響を受けた明るいシンセサウンドのソウルポップソングと評された。ジミー・アイオヴィンが大変気に入っていたのだという。その後、制作中だったトランスアルバムSongs of Ascentのリードシングルとなるとアナウンスされたが、結局、アルバムは完成せず、360度ツアーで3度演奏された。その後Songs of Innocenceのレコーディングで再び持ち出され、ライアン・テダーが大幅に手を加えて完成させた。

SOIのデラックスエディションにデヴィッド・キャンベルがオーケストラアレンジを施したアコースティックヴァージョンが収録されている。

監督:マーク・フウェル ロケ地:ロンドン

監督:アオアイフ・マッカードル ロケ地:ベルファスト

80年代のベルファストを舞台にカソリックの少年とプロテスタントの少女の恋の行方を描いたショートムービー。マッカードル自身がベルファスト出身。劇中ではThe TroublesとStiff Little FingersのAlternative Ulsterも使われている。

監督:アオアイフ・マッカードル ロケ地:ベルファスト

3. California (There is no End to Love)

1980年代初期に初めてカリフォルニアに行った時の感動が綴られている。

U2の曲の中でアメリカの地名が入っているのはPop収録のMiami、All That You Can't Leave Behind収録のNew York、Songs of Innocence収録のCalifornia (There is no End to Love)の三曲である。

SOIのデラックスエディションにデヴィッド・キャンベルがオーケストラアレンジを施したアコースティックヴァージョンが収録されている。

4. Song for Someone

・発売日:2015年5月11日
・レーベル:アイランド
・プロデューサー:ライアン・テダー、フラッド

ボノからアリに向けたラブソング。

SOIのデラックスエディションにデヴィッド・キャンベルがオーケストラアレンジを施したアコースティックヴァージョンが収録されている。

Songs of Experience収録の13 (There Is a Light)でこの曲のコーラスが再登場する。

監督:マット・マーハン ロケ地:マリブ

マーハンとはWith or Without YouとLove is Blindnessで組んだことがある。

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