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【閲覧注意】ヨーロッパに伝わる不気味な怪異「ネズミの王」

ネズミに対する人々の恐怖から生まれた恐るべき怪異「ネズミの王」の伝説を紹介します。

更新日: 2018年09月16日

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smith111さん

人間とネズミの関わりの歴史

世界的にネズミは有史以前から人間が収穫した後の穀物を盗んで食べる害獣である。中世のヨーロッパでは、ネズミは不吉な象徴でありペストなどの伝染病を運んでくると考えられていた。人間の乳児や病人などはネズミにかじられてしまうことが多々あった。飢饉などで動けなくなり周囲も看病をできなかった弱った人間がネズミにかじられて指を失った事例などは世界中にある。

ネズミと疫病

1347年、コンスタンティノープルから地中海各地に広がったペストの流行は、マルセイユ、ヴェネツィアに上陸、48年にはアヴィニヨン、4月にはフィレンツェ、11月にロンドン、翌年には北欧からポーランドに、1351年にはロシアに達した。ペストの大流行の発生源は解っていないが、ペスト菌を媒介するノミがクマネズミから人間に移り、伝染させるのだが、クマネズミはもともとヨーロッパにいなかったものが、十字軍の船にまぎれ込んで西アジアからヨーロッパに移り住んできたのだという。発病すると最後は体中に黒い斑点が出来て死んでいくので「黒死病(black death)」と言われた。

正確な統計はないが全世界で8500万人、当時のヨーロッパ人口の3分の1から3分の2にあたる約2000万から3000万人前後、イギリスやフランスでは過半数が死亡したと推定されている。場所によっては60パーセントの人が亡くなった地域もあった。

ネズミの襲撃

ある話によると、下水道でどぶさらいをしていると巨大なネズミの大群に襲われ、必死になって何匹も殺したが、ついにネズミにやられてしまい、数日後にすっかり骨だけにされたどぶさらいの姿が発見されたという。

出典『ロンドン路地裏の生活誌』(原書房)

ネズミ狩り

19世紀末頃には「ネズミ殺しゲーム」というたくさんのネズミを捕る犬を当てる賭博が、労働者階級の男たちなど貧しい人々の人気を集めていた

このような出来事の積み重ねが人々の間にネズミへの恐怖と嫌悪を生じさせ、やがて恐るべきものが現れる…

ネズミの王 -Rat King-

「ネズミの王」とは、それぞれの尾と尾を結び付けられて輪になったネズミの群れである。

16世紀からその存在が語られており、20世紀初めまでヨーロッパ各地で“実物”が目撃された。

ネズミの王の伝説

ネズミたちは尾を繋がれ一つになることによって、肉体だけでなく精神も一つになり、ネズミの王という一つの存在に生まれ変わる。ネズミの王は人間のような高い知性を持つようになるがその心は邪悪である。

繋がれ自由に身動きができない代わりに、他のネズミを操る力を持ち、たくさんのネズミの目を通して外の世界の様子を把握している。自身は地下のトンネルの奥でじっと動かず、手下のネズミたちに食べ物を持ってこさせ、ときには手下のネズミを食べてしまうこともあるという。

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