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日本国有鉄道史 組織改変論議と国鉄 第3話 国鉄公社と民営化

今回も引き続き、国鉄改革派と反対派の意見をアップさせていただこうと思います。反対派の意見は、 公社にしたばかりなのだから公社の制度をもう少し見極めたいというものでした。逆に、民営化論もありました、民営化により積極的に副業を行えば良いとする考え方であり、小林一三氏がその代表格でした。

更新日: 2018年10月29日

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この記事は私がまとめました

鉄道ジャーナリスト加藤好啓です、今回は国鉄と言う組織を改編することの是非についてということで、まとめさせていただきました。

blackcat_katさん

あらゆる意見が出た組織改編論議

この議論では、戦前のような国営に戻すのではなく、施行しか6年しか経ていない公社の形態をそのまま踏襲すべきであり、国有鉄道からより公社の意味合いを強く出せる、「日本国有鉄道公社」に改めるべきであるとされました。
答申には、当時の経過を中心とした説明がついているのでこれを引用すると以下のようになります。

国営論反対派の意見として
 「国営論は政府の監督強化をつきつめた公共企業体以前への復元論だが、再び国営にするとしても、財務・人事などの制度は今日とあまり変わらないだろう。
発足6年では、真に公共企業体設立の趣旨が発揮されたかどうかも大きな疑問だし、経営形態の改変そのもに伴う混乱も予想されるので、とらない」
 公社にしたばかりなのだから公社の制度をもう少し見極めたいといったところではないかという意見が強かったようです。

この頃の国営復帰反対派は、国営に戻すことに単純に反対すると言ったものであったと思われます。
特段、現時点では,大きな問題もないからあえて変更する理由が見当たらないと言った意見も有ったように思われます。この辺は資料を現在探しているところです。

また、民営化論についても慎重な意見が出ていました。
 「民営論は内容的に不明確だ、能率化のため、膨大な組織を分割して競争させるところにあるようだが、分割論に対する考え方で対処できる。分割論は経営の画一性を打破し、能率的な運営を行うことを目的として主張されており、うなずける点も多いが、企業の完全な分割は輸送を不円滑にするおそれがあり、運賃の不均衡も予想されるので、直ちに採用するのは困難。内部的に地域ブロックの経営単位を設け、強い権限を与えると供に、経営への目標を定めて、競争による能率発揮の実をあげることが可能と思われる」として、民営化論は早急と言う意見を展開していました。
また、答申では財政再建についても詳しく述べられていたが、問題点ははっきりしていても、それが改善できない国鉄の姿が示されていました。

なお、民営化推進論者は、小林一三(阪急電鉄創業者)氏等が中心であり、当時に民営化を採用していた場合、新幹線は誕生していたのか?ローカル線の経営はどこまで維持できたのか・・・また、高速道路の発展はどこまで進んだのか。
あらゆる歴史のIFが考えられますが、実際には民営化案や、更に政府の関与を外す、公社化案もいつの間にか有耶無耶になってしまったようです。
その辺は、今後もう少し研究してから発表させていただくこととします。

民営化推進論者の第1人者は、阪急グループの総帥、小林一三氏でした。
国鉄を民営化して、副業をすることが良いという意見でした、ただ、この時期に仮に、民営化していた場合、新幹線鉄道は誕生していたかという疑問が出てきます。
また、本文でも書きましたが、ローカル線の維持はどうなったか。
政府からの干渉は避けられるでしょうが、地方に於けるローカル線はどこまで維持できたのか・・・その辺は疑問点として残る点ではあります。
実際、昭和30年代には多くの地方私鉄が,姿を消しており、仮に早々と民営化されていたならば、地方ローカル線の廃止なども逆に進められていた可能性は非常に高いし、複々線工事などに代表される、先行投資は積極的に行われる反面、地方鉄道には最低限の保守しかなされないと言った可能性は十分考えられそうです。

出典加藤好啓、追記

阪急電鉄の前身である箕面有馬電気軌道をはじめ、交通、住宅地経営の不動産業、阪急百貨店の小売業、東宝・宝塚歌劇団・阪急ブレーブスの興行業など、阪急東宝グループを成す数多くの事業を興したことで知られる。

小林は「乗客は電車が創造する」との言葉を遺しており、沿線の地域開発により人口が増加し、その住民の需要を満たすことに商機を見出していた。彼が起こした事業は多岐に及ぶがいずれもこの動線を捉えたものであり、これは日本の私鉄経営モデルの祖として後に他が倣うところとなった。また小林は事業に取り組むに当たっては実に細かい点にまで顧客志向の注意と配慮を行っており、商品開発に独特の才覚があったことが著作や評伝から窺われる。

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