MoMAが誇る最高の名画と言っても過言ではない。何度見ても飽きない、何度見ても発見がある作品。ルソーは一度もフランスの外に出たことがないはずなのに、この密林のイメージはどうだ! 見るもの全てを鬱蒼として静寂ただよう異世界へと誘ってくれる。
大きさも圧巻(6' 8 1/2" x 9' 9 1/2" (204.5 x 298.5 cm))、目の前に広がるのは、まぎれもなくルソーが夢みた景色であり、恐らくはここでしか見ることのできない光景なのだ。
タイトルの「夢」、これも素晴らしい。夢を見ているのは作者か鑑賞者か。ヤドヴィガ(モデルとなった女性・画面左の裸婦)か笛吹か、はたまた動物たちか。
さて、この作品、原田マハの名著「楽園のカンヴァス」の重要なテーマになっていますね。ネタばれ平然とします。この「夢」と瓜二つの作品「夢を見た」が、果たして真作か贋作か判別する、というのが小説を貫くメインストーリーなのですが、

「夢」「夢を見た」の違いがヤドヴィガの左手なのです。「夢」は指さしているが、「夢を見た」は何かを握っているようにみえる、というものです。しかも、MoMAにある「夢」もよく見ると左手の部分だけ何か違和感が……。

早速確かめてきました。夢に食い入るように、しかも1点に食らいついている。周りからどう思われているのか。

ありました。確かに。左手の指が微妙に「丸く修正されているように」見えるのです。これだけでも来たかいがあります。小説の扉絵の大きさとは比較できません。

それにしても、原田マハ、この左手部分に注目してこの作品を展開していくことを考案したのだろうか。天才だ。

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