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黄色ベスト運動が激化!今こそ知りたいフランスの「デモ文化」とは?

フランスで高まりを見せる「黄色ベスト運動」と呼ばれる大衆運動。参加者は増え続け、時に暴徒化し、数百人規模の逮捕者やケガ人が出る騒ぎになっている。日本の感覚からするとまるで映画の中の光景のようだが、フランスではこうした現象はしばしば発生している。今知りたいフランスのデモ文化についてまとめた

更新日: 2018年12月04日

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この記事は私がまとめました

フランス革命以来、国民のDNAに受け継がれているデモ文化についておさらいしよう

gudachanさん

黄色ベスト運動で想起する「フランス革命」

日本でも多くの報道機関に注目され、SNSで話題となっている黄色いベスト運動。凱旋門に集まった群衆を見ていると、フランス革命を連想してしまう

「芸術と美食の国」であるフランスは「革命とデモの国」でもある。どちらも既成概念に囚われず、自らのセンスと意志で新たな境地を切り拓こうとする点で共通するが、11月半ばから毎週末発生してきた大規模デモは、さすがにデモに慣れたフランスにとっても大きな衝撃となった。

マクロン大統領の「(軽油やガソリンを買うお金がなければ)電気自動車を買えばいい」という発言は今や、最後の絶対君主ルイ16世の王妃マリー・アントワネットの「パンがなければお菓子を食べればいい」という言葉に比せられています。

そう。フランスは市民革命で建国した国だ

国の原点にある「フランス革命」。世界史で学ぶことであるし、文学作品や舞台・映画などの題材にもなったので、みなさんも多くご存じなはず

18世紀末,フランスでおきた市民革命(1789〜1799)。絶対王政をたおし,アンシャン=レジーム(旧制度)の封建的なしきたりを廃止した。

アメリカ独立革命に続いて大西洋をはさんで起こった一連の革命は、市民社会の形成をもたらし、19世紀以降の「西欧世界」主導の世界史の流れを作った、いわゆる「大西洋革命」の一環であり、また同時に展開されたイギリスの「産業革命」と並行する「二重革命」として、「近代資本主義社会」を完成させた動きととらえることが出来る。

過去10年間の歴代大統領はみな大規模デモによる抗議が起きている

2009年の当時のサルコジ大統領に抗議する活動は、最大主催者発表で300万人規模のものとなった

2009年、フランスでは大規模な全国ストライキがあい次いだ。
1月29日、雇用保護や賃上げを求めて主要8労働組合が全国規模の統一ストを実施、このゼネストをふまえて、労働組合側の発表によると公的部門・民間部門合わせて全国主要都市で250万人(警察発表では108万人)の労働者がデモに参加した。

2月23日には8労働組合が連携して共同声明を発表、1月29日に続く2度目の全国スト・デモを3月19日に決行すると宣言した。3月19日当日には、フランス国鉄やエールフランス、公立学校、郵便局といった公共部門の職員だけでなく、銀行や自動車関連産業といった民間部門の労働者もストに参加した。

全国各地で集会・デモ行進が行われ、パリやマルセイユ、ボルドーなどの大都市をはじめレンヌやルアーヴルなどの中規模都市でも多くの労働者が参加、デモには病院や福祉、高等教育機関関係者、民間企業の社員、さらには退職者、失業者、野党政党員などさまざまな人々が参加した。参加者数は労働組合発表で300万人(警察発表で120万人)に上り前回1月29日を上回り、サルコジ大統領就任(2007年5月)以来、最大のものとなった。

2016年3月から5月にかけて,フランス各地で労働市場改革に反対するデモが繰り広げられている。労働組合だけでなく,大学生や高校生もデモに参加している。4月28日にはフランス全土でのデモが暴動に発展し,メーデーの5月1日にも暴動が発生した。

フランスでは失業率が10%を超え、若者に限ると25%近くが失業している。パリのデモに参加した情報通信(IT)を専攻する学生(21)は、「ばかげた法案だ。夜間勤務に解雇の乱用…よりによって社会党がこれを提案するなんて」と憤りを口にした。

一日の労働時間は最大10時間だったのが12時間、週48時間だったのが60時間に制限解除。ブラック企業がはびこる日本では週60時間労働くらい日常茶飯事ですが、「みんな我慢してるんだからお前も我慢しろ、お国のためだ」なんて理屈はフランスでは通じません。みんなで大反対です。

日本人にはびっくりなフランスのデモ文化

日本では久しく聞かなくなったストライキだが、フランスでは頻繁に起きる。教師がストを起こして学校が何か月も休みになったり、日本では考えられない業界もストライキは当たり前。しかも、お客や市民にとっていかに迷惑をかけるかが醍醐味のようだ

ストライキはどれだけ多くの一般市民に迷惑をかけるか、が焦点となっています。クレームが多いほど企業にとっては打撃ですからね。ですから、働いている人が少ないバカンス中には絶対に行われません(笑)。

例えば、考えてみてほしい。日本で、JR東日本が3か月間にわたってストライキを起こし、国の電車の10分の9と新幹線の10分の7が運航休止となり、しかも残った3割の新幹線が全て1~2時間遅延していたらどうなるだろうか?日本経済が完全に麻痺してしまい、まさに、カオスである。しかし、実際にフランスでは、似たようなことが頻繁に起きているのである。

ストを起こすことに対して、フランス人は不満がないのかと疑問に思いますが、フランス人の反応を見ていると、ストライキに関して寛容ということがわかります。ストライキがあるたびに「またか」という反応のみ。「権利を主張するのは当たり前」なフランスでは、ストライキに一定の理解を示しているようです。

デモ活動もしょっちゅう起きる。無届けの小規模のものを含めれば数えきれないほど。普通に生活していてもデモに出くわす場面も多い。国民はこうした環境で生まれ育っているのだから、フランス人でデモ参加経験が一度もない人の方が珍しいほどだ

きちんと届け出があるものだけでも
フランスでは年間3000件以上の
デモが行われているらしいよ。
そりゃ~テレビをつけても、
新聞を見ても、毎日のように
デモのニュースが流れているわけだよね‥‥。

小さいころから家族と一緒にデモに参加し、社会に対して自分の意思を表明することが当たり前の習慣として身に付いている。その習慣こそが、トップに立つ人が下手なことができない環境を作るのではないでしょうか。市民の目が常に向けられ、何かあればすぐに見える形で反応が返ってくる。自分も含め、日本が見習わなければいけないところだと思いました。

こちらで生活してみてより強く感じるフランス人の特徴は何といっても、「声をあげること」です。不満や、表明したいことがあれば道に出て声をあげるということがよく行われます。つまり、デモ・ストライキが頻繁に行われるということです。

ちょうど半世紀前の1968年に起きた「5月革命」

フランスのデモ文化で象徴的なのが、いまからちょうど50年前の5月に発生したいわゆる5月革命。シャルル・ド・ゴール政権へ抗議する学生運動がゼネラル・ストライキに発展し、パリ市内に「解放区」が出現した。当時の若者文化に与えた影響などは、現代でも語り継がれている

1968年5月、フランスのパリを中心に発生した反体制運動。学生運動が労働運動と結びつき、ゼネストに発展し社会危機となったが、ド=ゴール大統領による議会解散・総選挙により収拾された。

5月3日にソルボンヌの中庭で行なわれた学生の大規模集会が警官隊により排除されたことをきっかけに双方が市街地で衝突し、学生はカルティエ・ラタンを占拠した。運動は地方大学にも波及し、各地で大学占拠や街頭闘争が行なわれた。当初は一部の学生による運動と見られたが、労働者を巻き込んだゼネストへと発展し、パリは交通が麻痺して「解放区」化した。最終的には当時のド・ゴール政権下で労働者の団結権、高等教育機関の民主化、学生による大学自治が認められた。文化面では60年代のメディアの発達と若者文化の隆盛をもたらし、J・P・サルトルやJ・ジュネのような作家や知識人もさまざまな反応を見せた。

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