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村上春樹が描く“生と性と死”の物語『ノルウェイの森』、ついに電子書籍化!

この物語は、人生の中で何かを失ってしまった人へ──。2018年(平成30年)も暮れかけた頃、日本が誇る小説家、村上春樹の代表作である『ノルウェイの森』が電子書籍として各プラットフォームで配信開始されました。

更新日: 2018年12月08日

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村上春樹の小説『ノルウェイの森』が電子書籍化

十八年という歳月が流れ去ってしまった今でも、僕はあの草原の風景をはっきりと思い出すことができるーー。1969年、大学生の僕、死んだ友人の彼女だった直子、そして同じ学部の緑、それぞれの欠落と悲しみーー37歳になった僕は、機内に流れるビートルズのメロディーに18年前のあの日々を思い出し、激しく心をかき乱されていた。時代も国境も越えて読み継がれる世界的名作、ついに電子書籍に。

12月7日に村上春樹の長編小説『ノルウェイの森』の電子辞書版が発売されました。

1987年に刊行された村上春樹氏の小説が2018年12月7日、電子書籍として配信開始されました。

価格は上下巻をひとつにまとめて1210円になっており、電子書籍を扱う各プラットフォームで販売されています。

村上春樹の「ノルウェイの森 (講談社文庫)」が遂に電子書籍化された! 上下巻セットで販売しています! ぼくと直子とのやり取りが懐かしい。 生と死。 もう一度読んで見よう。 #村上春樹 #ノルウェイの森 amzn.to/2zWzS23

「ノルウェイの森」Kindle 化か。読んだのいつだったか。高校生の頃だったかな。

作品の良し悪しの話をしているのでは全くないのですが、ノルウェイの森が2018年の終わりに電子書籍化されて爆速で1位取るって現象が上手く理解できないんですよねどういうことなの……。

ノルウェイの森は一文々々が思い浮かぶくらいに(図らずも)読み込んだけれど、他の本はあまり読んでいないので、そろそろ読んでもいい時期かなという気持ちになっている。

スマブラ?こちらはノルウェイの森電子書籍化でいそがしいんだよ!

村上春樹さんの『ノルウェイの森』電子版、ついに12/7発売! 現在予約受付中です。 時代も国境も超えた世界的名作が、ついに上下1冊の電子書籍として配信されます! クリスマスカラーの表紙が目印です。 pic.twitter.com/YlF893oe4G

『ノルウェイの森』という小説

1949年1月12日 -
日本の小説家、文学翻訳家。京都府京都市伏見区に生まれ、兵庫県西宮市・芦屋市に育つ。

2006年、フランツ・カフカ賞をアジア圏で初めて受賞し、以後日本の作家の中でノーベル文学賞の最有力候補と見なされている。

『ノルウェイの森』は、5作目の長編小説。

ノルウェイの森は村上春樹作品で最大のヒット作となっており、上下巻併せて454万部(2011年当時)が売れている。

1969年頃に活発化した学生運動を背景に、男子大学生の恋愛を描いた本作は、1987年に初版され、2010年には映画化もされました。

都内の大学に通う主人公「ワタナベトオル」は、唯一の親友「キズキ」が自殺した日を境に、他人と深く関わることを避けるようになります。そんなときキズキの親友「直子」と出会い、同じ痛みを持つ者同士で惹かれあい、ついには関係を持ってしまいます。

主人公は平凡で飄々とした性格の中に、どこか言いしれない痛みを抱えている。彼は高校時代の親友の自死を目の当たりにして、「死は生の対極としてではなく、その一部として存在している。」と感じている。

この物語は、親しいものに先立たれ、絶望しながらも生きることを選んだ主人公を描いている。また、学生運動の時代が生き生きと描かれていて、60年代のジャズ喫茶などの描写がリアルに感じられる。

『ノルウェイの森』は、このビートルズの楽曲「Norwegian Wood」のタイトルをそのまま引用しています。

私が初めて読んだ村上作品でこの作品に出会いどっぷり村上春樹ワールドにはまりました。 この小説の主人公が、抱えている喪失感、空虚感が小説を読んだ当時の私の心境とリンクし、激しく心が揺さぶられました。 若い頃誰しも多少は持っているだろう説明のできない気持ち。それを代弁してくれたかのような思いでした。

主人公が神戸市出身であること、大学に入学した年が村上と同じ1968年であること、東京の私立大学で演劇を専攻していること、主人公が入っていた寮が村上も入寮した和敬塾をモデルにしていることなどから、「自伝的小説」と見られることもあるが、本人はこれを否定している。

本書がベストセラーになったことについて、村上はこう述べている。「小説が十万部売れているときには、僕はとても多くの人に愛され、好まれ、支持されているように感じていた。でも『ノルウェイの森』を百何万部も売ったことで、僕は自分がひどく孤独になったように感じた。そして自分がみんなに憎まれ嫌われているように感じた」。

『ノルウェイの森』が世界中で読まれている理由

『ノルウェイの森』は単行本・文庫本などを含め日本国内で1000万部以上を売り上げ、さらに海外でも200万部以上を売り上げています(2010年)。

日本国内だけでなく、世界中で愛され続ける名作。『ノルウェイの森』

村上春樹氏がノーベル文学賞に期待され、そしてその度に落選するのは毎年の恒例行事のようになっていますが、やはり『ノルウェイの森』をはじめとした彼の作品が世界中で愛されているのは事実です。

理由はいくつかありますが、なによりまず読みやすい。世界各国で翻訳されている本というのは、それだけ普遍的な要素を含んでいるということになります。つまり、人々の心に浸透しやすい物語構造なんですね。

とりわけ、大衆社会においては、「自分」と他者の関係性が失われやすいのです。
都市に住む知的中産階級は、都市の主役的存在と言えますが、彼らは伝統的な共同体からも、特権的なセレブリティーからも離れた「自由人」です。だから、一人ひとりになったときには、いい知れぬ孤独感に苛まれます。

村上春樹は、死と生の対立軸を直子と緑に象徴させ、純粋な恋愛小説の形をとって、そのような孤独感を描こうとした、とも言えるでしょう。
知的な中産階級が急速に育っている中国やロシア、台湾、韓国などでベストセラーになる所以でしょう。

村上春樹の「ノルウェイの森」には,ビートルズの“NORWEGIAN WOOD”(ノルウェイの森)の歌詞の世界が色濃く投影されている場面があります。

「死は生の対極にあるものではなく、我々の生のうちに潜んでいるのだ」
この言葉はこの物語で繰り返し述べられる。
登場人物は皆、大切な何かを失っている。ただ一人、キズキだけを除いて。

村上は本書についてこう述べている。「この話は基本的にカジュアルティーズ(うまい訳語を持たない。戦闘員の減損とでも言うのか)についての話なのだ。それは僕のまわりで死んでいった、あるいは失われていったすくなからざるカジュアルティーズについての話であり、あるいは僕自身の中で死んで失われていったすくなからざるカジュアルティーズについての話である」。

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