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トマス・ペインの『コモンセンス』とは?人物と概要のまとめ

ミュージカル『ハミルトン(Hamilton)』より“The Schuyler Sisters”に登場するトマス・ペインの『コモンセンス』。人物と本の概要についてまとめました。

更新日: 2019年01月05日

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ミュージカル『ハミルトン』は、実在した人物アレクサンダー・ハミルトンを描いた作品です。

作品内の“The Schuyler Sisters”の英語歌詞を見てみると、『コモン・センス(Common Sense)』が登場します。それは一体どんな本なのでしょうか?

『コモン・センス』(英: Common Sense)は、1776年1月よりトマス・ペインによって発行されたパンフレット。タイトル通り、人々の「常識」に訴える平易な英文でアメリカ合衆国の独立の必要性を説き、合衆国独立への世論を強めさせた。

1775年よりアメリカ独立戦争が勃発。合衆国独立を支持する勢力は必ずしも多数派ではなかったが、1776年1月10日より『コモン・センス』がフィラデルフィアで発行されると、3ヶ月で12万部を売り上げたと推測され、合衆国独立にむけた世論が熟成されていった。

「アメリカ独立革命の書」として知られる小冊子。 T =ペイン著。1776年一月発行。今やイギリス本国からの独立は当然のことであると説き、その士気を鼓舞した。

トマス=ペイン(1737-1809)Paine は、アメリカ独立戦争の開始された翌年の1776年に『コモン=センス』を発表、アメリカがイギリスから分離・独立することが正当であることを簡潔に、力強く訴えた。このパンフレットはたちまちベストセラーとなり、独立戦争開始後に苦戦を強いられていた独立派の人々に勇気と展望をあたえ、勝利に導く大きな力となった。

では、この本を書いたトマス・ペインとはどんな人物なのでしょうか?

トマス=ペインは教科書にはこの『コモン=センス』の著者としてしか触れられていないが、実はアメリカ独立革命だけではなく、フランスに渡ってフランス革命に深く関わり、またイギリスでも革命運動を起こそうとした、「祖国なき革命家」ともいわれる興味深い人物である。

フィラデルフィアでもさまざまな職業を転々としながら、雑誌『ペンシルヴェニア・マガジン』に寄稿するうち、その編集を任される。そして1775年4月、レキシントンの戦いで植民地人がイギリス軍と衝突、独立戦争が始まった。ペンシルヴェニアでも独立派(愛国派)と国王派(トーリー派)の衝突が起きる。ペインは76年1月、『コモン=センス』を発表、その小さなパンフレットは、前線の独立派民兵に広く読まれ、ワシントンやジェファソンらの大陸会議の指導者にも読まれた。7月にだされたアメリカ独立宣言にもその思想は取り入れられた。

アメリカ独立が達成されると、ペインは新たな生き方を模索して政治から離れ、世界でで初めての鉄橋の製造に熱中する。そのアイディアをもってイギリス、フランスを渡り歩くが、結局それは実現しなかった。1789年秋、革命最中のフランスに渡り、ヴェルサイユ行進などの革命の高揚を目の当たりにする。

獄中生活でぼろぼろになった体を休めていたペインの下宿先を小柄が男が訪ねてきた。それがナポレオンだった。ナポレオンはペインの著作を愛読していたと言い、統領政府の会議への出席を要請した。ペインはようやく活躍のチャンスが巡ってきたと思い、正装して出かける。しかしその会議は、イギリス征服戦争の戦術をどうするかと言うことがテーマだった。意見を問われたペインは、たとえイギリス帝国の軍隊には勝てても、イギリス人民を支配することはできない、と答える。ナポレオンは「ペインさん、もう結構です」と言ってその後は二度と呼ばれることはなかった。こうしてフランスにも居場所がないことを知ったペインは1802年にアメリカに戻る。

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