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【困惑!】韓国・日本企業の資産差し押さえってどういうこと?

日韓関係が揺らいでいます。表面化したきっかけは昨年10月に韓国の最高裁判所で元徴用工の方々に対して賠償を認める判決が出たことでした。こうした判決が出た背景から現在までの経過を説明します。

更新日: 2019年02月20日

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日韓関係が揺らいでいます。表面化したきっかけは昨年10月に韓国の最高裁判所で元徴用工の方々に対して賠償を認める判決が出たことでした。こうした判決が出た背景から現在までの経過を説明します。

m.satoakiさん

〇この事件の概要

この事件の根幹にあるものは、先の大戦中に日本企業で働いていた韓国の方々の雇用のあり方です。「無理やり連れて来られた」のか、それとも「韓国の方々が自らの意思で応募してきたのか」です。これについて結論は出ていないのですが、おそらく今後も結論が出ることはないように思います。

このような状況の中で韓国の最高裁判所が「賠償金の支払い」を命じました。当然、この判決に日本政府は反発していますが、その根拠は戦後の1965年に締結された「日韓請求協定条約で賠償は済んでいる」と考えているからです。ちなみに、裁判を起こされている日本企業は新日鉄住金、三菱重工業や不二越など70社以上です。

日本の側からしますと、日韓請求協定条約で無償3億ドル有償2億ドルで合計5億ドルという当時の韓国の国家予算並みの金額を供出していることと、「国民の間の請求権に関する問題が、完全かつ最終的に解決されたこととなることを確認する」と書かれていますので、納得できないわけです。

そこで、韓国の原告の人たちが「日本企業の資産を差し押さえる」という強硬手段をとると発表したのが今の状況です。

少し付け加えておきますと、「国家同士の解決と個人の請求権は別である」という専門家がいることも事実です。その背景として、当時の韓国は軍事政権でしたので一般国民の意思が全く反映されていないことがあります。
このあたりをどのように考えるのかが解決への糸口になりそうです。

〇韓国政府の日韓請求協定条約に対する姿勢の変化

朴正熙(パク・チョンヒ)政権は、日本の植民地時代に対する賠償責任を完全に免除する条件で、日本から被徴用者の被害補償や経済協力資金の名目で有償・無償を合わせて5億ドルの資金を受けた。

 1975年には「対日民間の請求権補償に関する法律」に基づいて、強制動員被害者(一部)に30万ウォン(約3万円)ほどの個人補償を行っている。

 金泳三(キム・ヨンサム)政権は1993年、「真相究明と責任の追及は続けるが、日本に対する金銭的補償はこれ以上要求しない」とし、被害者支援は韓国政府が行うと明らかにした。これによって、被害者たちに500万ウォンの補償金を始め、生活支援金、医療費、永久賃貸住宅などが支給された。

 徴用被害者の賠償請求権問題が再び水面上に浮上したのは2005年の盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時代だ。

〇10月30日(発端)

戦時中、徴用工として日本で働いた韓国人4人が、新日鉄住金を相手取り、損害賠償を求めた裁判で、韓国の最高裁判所は日本円で合わせておよそ4000万円の賠償を命じる判決を言い渡した。

判決を受けて新日鉄住金は「極めて遺憾」とのコメントを出した。

今回の裁判を提訴した4人は1941~43年、新日鉄住金の前身にあたる旧日本製鉄に徴用されて労働を強いられ、その賃金を受け取れなかったとして、1人当たり1億ウォンの支払いを求めていた。すでに3人が亡くなり、存命しているのは98歳の男性1人だけだ。

1997年に日本で訴訟を起こしたが敗訴。2005年に韓国で再び訴訟を起こした。韓国の一審と二審は「日本の確定判決は韓国でも認められる」と原告敗訴の判決を下した。

だが、最高裁は2012年、「日本の判決は日本植民地時代の強制動員そのものを違法と見なしている韓国の憲法の中核的な価値と真っ向から対立する」として二審判決を破棄し、ソウル高裁に審理を差し戻した。

高裁は翌年、新日鉄住金に賠償を支払うよう命じる判決を出した。新日鉄住金は最高裁に上告したが、30日に退けられた。

注:2005年に再び訴訟を起こした経緯

2005年、元徴用工に請求権がないことを再確認したばかりの盧武鉉大統領が、突然態度を急変。「請求権は協定で消滅しているが、人類普遍の倫理から日本には賠償責任がある」という理解し難い主張をし、同年に原告は韓国での訴訟に踏み切った。

⇒ 韓国政府の反応

韓国外交部の魯圭悳(ノ・ギュドク)報道官は30日の定例会見で、韓国の大法院(最高裁)が新日鉄に賠償金の支払いを命じる判決を言い渡したことを受け「(韓国)政府は今回の判決が韓日関係に否定的な影響を及ぼさないよう、韓日両国の知恵を集める必要性を日本側に伝えている」と述べた。

この時点では、日本側にも配慮しているのが見て取れます。

⇒ 韓国メディアの反応

韓国政府はこれまで、強制徴用被害者の個人請求権問題は韓日請求権協定で解決済みとの立場を貫いてきた。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時の05年、韓日国交正常化交渉に関する外交文書を公開するにあたり官民合同委員会が検討し、出した結論だ。

 だが、こうした立場とは異なる大法院の判決が出たことで、韓国政府は不一致を解消して新たな立場をまとめ、日本を相手にするという難題を抱えることになったと指摘される。

⇒ 日本政府の反応

安倍首相は、「国際法に照らしてありえない判断だ。日本政府として、毅然(きぜん)と対応していく」と強調した。

〇10月31日

韓国政府は対日関係の悪化を懸念する一方で、国内世論の反応にも配慮しなければならず慎重な姿勢を見せている。日本政府は、国際司法裁判所への提訴も視野に検討を続けている。

東京大学先端科学技術研究センター助教の佐藤氏は「韓国の裁判所が出した判断ということで、日本としても司法の独立が成り立っているという前提で動く必要がある。何かを言っても判決が変わるわけではなく、国際法の解釈は政府と政府にやってもらうしかない。日本国民も反韓感情を高ぶらせてもしょうがないので、政府の対応を見守ることが何より大事。

〇11月1日

安倍首相は、戦時中に日本企業で徴用工として働いた韓国人への賠償を命じた韓国の最高裁判所の判決について、「韓国政府に前向きな対応を期待する」と表明した。

同様の裁判が15件提起されているし、調査によると元徴用工の人は22万人いるとされているので、全員が訴えると大変なことになる」と指摘した。

ジャーナリストの有本香氏は70年前と今の感覚は違うし、一つずつ認定・判断するのは難しい。あえて言えば、戦国時代の合戦について後から罰するようなもの。だから日韓請求権協定の時に“この問題は終わりにする“という意味で支払いがなされている」と指摘。

〇11月3日

河野太郎外相は、「政府同士はもめていたとしても、両国の国民同士の交流は非常に大事だ。しっかり続けてほしい」とも呼び掛けた。

〇11月7日

元徴用工訴訟を巡り、韓国の李洛淵首相は7日「日本の指導者たちが過激な発言を続けていることに深い憂慮を表明する」と批判するコメントを発表した。韓国で日本への反発が続く中、韓国政府で中心となって判決を受けた対応策をまとめている李氏が直接立場を表明したことで、日本批判のレベルが一段上がった形となった。

〇11月9日(識者の声)

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