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北アイルランド、デリーで自動車爆弾が爆発(2019年1月19日)

北アイルランド紛争期に最もひどい暴力が見られ、和平合意後も和平に反対する武装勢力の活動が見られる都市のひとつ、デリー(ロンドンデリー)中心部で、かなり大きなカーボムが爆発しました。事前に警察に予告があり人的被害はありませんでしたが、彼らの活動はまだ続いているということが見せつけられました。

更新日: 2019年01月30日

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この記事は私がまとめました

北アイルランド紛争期に最もひどい暴力が見られ、和平合意後も和平に反対する武装勢力の活動が見られる都市のひとつ、デリー(ロンドンデリー)中心部で、かなり大きなカーボムが爆発しました。事前に警察に予告があり人的被害はありませんでしたが、彼らの活動はまだ続いているということが見せつけられました。

nofrillsさん

北アイルランド、デリーでカーボムが爆発した。

現地時間で2019年1月19日(土)の夜、デリー/ロンドンデリーの市街のど真ん中で爆発があった。現地が夜だから、詳しい現場検証は明るくなるのを待たねばならず、「カーボムの疑い」という段階で報道が止まっているが、間違いなくカーボムである。

北アイルランドの新聞、ベルファスト・テレグラフが、この爆発を非常に大きく伝えている。

BBC Newsのトップページでも、見出しだけだが、出ている(エディンバラ公の危険な運転に関する記事のすぐ下)。

ちなみにBBCは「ロンドンデリー」の表記。

ガーディアンのUK版も、見出しだけだが、トップページに出ている。

ちなみにガーディアンは「デリー」の表記。

「デリー」はナショナリスト、「ロンドンデリー」はユニオニストが使う名称。ただ、私が把握している限り、市の名称は「デリー」が正式で、州の名称は「ロンドンデリー」が正式ということだったはずなので、BBCの記述が「あからさまにユニオニスト寄り」なのだと思うが。

▼日本語でも報道されている。

デリーでの爆発、久々すぎるせいかあるいはほかの理由があるのか、日本語のニュースにもなってるんですね。共同が報じている。 headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190120-… 数年前まで何ヶ月かに1度爆発が起きていた時期があったのだけど、日本語記事はほぼ出てなかったような。/19日のカーボムについては今まとめてます

「デリー」と呼ぶか「ロンドンデリー」と呼ぶかは政治的な話です。詳細は下記参照。私はあの市のことは「デリー」と呼びます(他人の発言の引用など、特別な場合を除いて)。
https://en.wikipedia.org/wiki/Derry/Londonderry_name_dispute

非常によくないです。

以下、その「まとめ」。 https://twitter.com/nofrills/lists/ni (私が管理している北アイルランドのリストから)、基本、拾えるものは全部拾うという形での記録。

▼Brexitとはたぶん関係ない。でもこれがBrexitに影響を与えないと考えることは、できない。

デリーのカーボム、Brexitと結びつけて考えたがる人がいるかもしれないけど、関係ないと思います。今年はアイリッシュ・リパブリカニズムにとって重要な記念年(1919年から100年となる年)ですから。

つまり、Brexitに関する議論に影響を与えようとして計画・実行された攻撃ではないのではないか、と。ただし、だからといって、この攻撃がBrexitに関する議論に影響を与えないと考えることは、できません(むしろ、今の保守党のBrexit過激派が何を言い出すか、想像するだに背筋が寒くなる)。

アイルランドの1919年については、先日Twしたのですが、 en.wikipedia.org/wiki/1919_in_I… を参照。それを言っているのが https://t.co/frCMEDyDv5 の記事内容。

Brexitがあろうとなかろうと、今年は、アイルランド独立戦争開始から100年で、1月21日が最初の戦闘の日なんです。

"The Soloheadbeg ambush took place on 21 January 1919, when members of the Irish Volunteers (or Irish Republican Army, IRA) ambushed Royal Irish Constabulary (RIC) officers who were escorting a consignment of gelignite explosives at Soloheadbeg, County Tipperary." via Wikipedia

"2 RIC officers wr killed & their weapons & the explosives were seized. As it happened on the same day that the revolutionary Irish parliament declared Ireland's independence, it is often seen as the first engagement of the Irish War of Independence." via en.wikipedia.org/wiki/Soloheadb…

時間をさかのぼって、現地19日夜、デリーの爆発について、現地からの第一報

北アイルランドのリスト ( https://twitter.com/nofrills/lists/ni ) が、いつものように、ローカル・ニュースや個人のつぶやきと、Brexit関連の議論やデータの提示、Brexit過激派(つまりユニオニスト過激派)のプロパガンダで賑わっていた、現地時刻で2019年1月19日(土)の夜8時ごろ……日本では20日(日)午前5時ごろ(この「まとめ」のタイムスタンプはすべて日本時間)。

それら平常運転のツイートの中で、デリーでの爆発が報告されていた。

There’s been a serious explosion outside Bishop Street court house in Derry Londonderry. Police have sealed off a large part of the town.

北アイルランドのラジオ局Q Radioのジャーナリスト(ニューズ・エディター)、デイヴィッド・ハンターさん。「デリー/ロンドンデリーのビショップ・ストリートにある裁判所の前で、シャレにならない爆発があった。警察が市街の大きな区域を既に閉鎖している」

Car bomb just blown at Derry Courthouse pic.twitter.com/FtmKM41iVp

「デリー裁判所のところで、たった今カーボムが爆発した」と、2枚の写真をツイートしているダンさんは、本人が現場にいたわけではなく友人からSNSで送られてきた写真をツイートしているとのこと。写真撮影時刻は20:07、キャプチャは20:12, 20:13

爆発があったあと、警察の非常線が張られる前の現場近くの様子の映像。たまたま現場近くの友達の家にいた人が、辞去しようとしたときに爆発音がして振動を感じたので外に出て様子を見に行ってみたときの映像。土曜日の夜8時過ぎ、まだ親に連れられた子供たちも街にいる時間帯だ。(あの連中、子供がいようといまいとおかまいなしだからな……)

@Dan85892432 The area was cleared. Was it a controlled explosion?

「(土曜日の夜だというのに)人が1人も歩いていないけど、コントロールド・エクスプロージョン(爆発物が発見され、当局の爆発物処理班が爆破処理すること)でしょうか」

@GeraldineQuigle No idea just going on info I've been sent

「僕にはわかりません。送られてきた情報を転送しているだけで」

デイヴィッド・ハンターさんが「既に警察が封鎖している」と伝えており、ダン・マクダウェルさんが転送しているお友達の写真でも、デリー中心部の街路に人がいない。

ということは、警察が一帯の人々を退避させているということだろうし、つまり予告があったということになる。

ここ10年ぐらい、散発的に起きていたカーボム爆発では、予告がなされていたケースはほとんどなかったはずだ。

(この写真は今回の爆発とは無関係。北アイルランドでの警察の非常線の写真)

This is just outside Derry Courthouse, maybe 100 yards from sheltered accommodation for elderly people. Awful. twitter.com/Dan85892432/st…

デリーの裁判所は観光地として多くの人が訪れるデリーのど真ん中にあり、周囲には商店・オフィスだけでなくホテルやバー、レストランが多い。民家もある。

地図でほぼ中央の四角っぽいラウンドアバウトみたいなのはラウンドアバウトではなくセノタフ(英軍の戦没者慰霊碑)。「ザ・ダイヤモンド」と呼ばれている。

https://goo.gl/maps/dUFpFmwd6Aw

Witnesses at the scene say there was a loud bang which could be heard from inside local bars and restaurants. Several years ago bollards were installed in Bishop Street so cars could not park outside the court building. pic.twitter.com/NoDkBrfZry

バーやレストランの中にいる人にも爆発音が聞こえたという。また数年前にビショップ・ストリートにはボラード(柱)が据え付けられたが、これは裁判所前に車が駐車できないようにするため。つまり、数年前にテロ警戒がなされていたわけだ(数年前というと、「北アイルランドでのテロの脅威」が引き上げられたときかもしれない)。

Google Street Viewでポラードの設置時期が大まかにわかる。2011年11年4月にはポラードがなくて、次の2012年5月にはあるから、その間に設置されているということが確認できる。

https://goo.gl/maps/bZeW72dQ3LE2

Breaking: @PSNIDCSDistrict asking people to avoid the Bishop St area of #Derry due to a "suspected car bomb". Investigation taking place. @BBCNewsNI @BBCRadioFoyle @BBCBreaking pic.twitter.com/jj2gfj4zTN

BBCのジャーナリスト。「カーボムの疑いがあるものが爆発し、警察がビショップ・ストリートの一帯は避けるようにと人々に要請」

報道が始まる。

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