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日本のこども6人に1人が貧困!?意外と身近なのに見落としがちな社会問題があった

余程親身にこども達に接していないと見えてこない「こどもの貧困問題」について定義から問題解決の方法までをまとめました。

更新日: 2019年02月25日

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この記事は私がまとめました

普段生活していて気づきにくいこどもの貧困問題。貧困の定義から問題点、解決案を中心にまとめます。

Duf1984さん

■そもそも子どもの貧困とはどの程度のことを指す?

この日本における「子どもの貧困」とは「相対的貧困」のことを指します。
相対的貧困とは、その国の等価可処分所得(世帯の可処分所得を世帯人員の平方根で割って調整した所得)の中央値の半分に満たない世帯のことを指し、子どもの貧困とは相対的貧困にある18歳未満の子どもの存在及び生活状況のことを指します。
こういった子どもたちは、毎日の衣食住に事欠く「絶対的貧困」とは異なりますが、経済的困窮を背景に教育や体験の機会に乏しく、地域や社会から孤立し、様々な面で不利な状況に置かれてしまう傾向にあります。

意外なことに、現代の日本で実に6人に1人の子どもが貧困状態にあるといわれています。

この中には、ぱっと見た感じでは普通でも貧困状態により行動や社会体験が過度に制限されているこどもも含まれます。

■貧困が子どもにどういった影響を与えてしまうのか?

▼自己肯定感の低下

「自分だけできない」という環境に置かれることによって、子ども自身の自己肯定感は下がってしまうのです。

自己肯定感が下がり、自分を価値のない人間だと考えるようになると「努力が報われる」という発想が持ちにくくなるのです。これは子ども個人の問題ではなく、社会環境に起因するもので、構造的な問題です。

相対的貧困家庭について「衣食住が足りて、生命の危機がなければ、あとは自分で努力してどうにかすればいいじゃないか」という指摘が的を射ることがないのは、こういった背景があります。

特に高齢の方の「昔はものが無く、貧しいのはあたりまえだった。だから貧困は問題ない。」発言をよく目にしますが、これは当時の日本社会の大部分が貧しかったのである意味平等であった訳です。しかし恵まれた現代の日本で貧困により「自分だけできない」と“格差”がついてしまうことが問題です。

▼心が豊かに育ちにくい

子供の生活環境でも不利な状況にある場合が多いです。非行について見れば、少年院における新収容者のうち、27.4%は貧困層です(2004年)。そして、犯罪の度合いが重いほど、その少年が貧困世帯出身である確率が高いそうです。

児童虐待についても貧困の間には関係があります。2002年の調査では、児童虐待として保護された501のケースにおける家庭の状況を分析すると、生活保護世帯が19.4%、市町村民税非課税・所得税非課税世帯が26%で、合わせると半数近くになります。

また、母子世帯が30.5%と、ひとり親世帯の割合が高くなっています。多忙から子供に関心を持たない親も多く、貧困は子どもへの期待や愛され方にまで格差を作るのです。

犯罪に走ってしまったこども、虐待を受けて心に悪影響を受けたこどもは次の世代にも貧困が連鎖してしまう可能性が高くなります。

■どういったことが原因で貧困に陥るのか?

▼親がワーキングプア状態

「働く貧困層」ともよばれます。 ワーキングプアとは長い労働時間と低い賃金、生活保護以下の収入で暮らす人たちのことです。働いているにも関わらず収入が少ない、ということで隠れた労働問題となっています。

その理由のひとつとして、日本の企業が「正社員」を減らし「非正規雇用」を増やしていることが挙げられます。

▼ひとり親世帯

今の日本で厳しい状況にあるのがひとり親世帯です。
現在の日本では約8人に1人の子どもがひとり親世帯で生活しています。
この数字はOECD諸国の中でも平均的な数字で、ひとり親世帯で育つことは今の日本では決して特別なことではない、一つの家族の形です。

核家族の増加によりほとんどのひとり親がひとりで育児と仕事をこなさねばなりません。労働環境の整備も進んでいない企業も多く、新規に就労する場合でも年齢や性別により非正規雇用や短時間労働になりがちで安定した収入が見込めません。

ひとり親世帯が得る収入の方法として養育費があります。
しかし、この養育費が実際に支払われている割合は母子世帯で約20%、父子家庭ではたったの4%という現実があります。
この背景には、養育費支払いに対する法的な強制力が弱いことや、養育費に関する情報が行き渡っておらず、きちんと権利を主張できないという状況があります。

支援制度があるにも関わらず、知らずに多くの人が生活しているのが現状です。

▼親世代から貧困の連鎖

貧困問題の深刻さは、親から子へ、子から孫へという具合に世代を超えて連鎖していく傾向があることだ。「貧困の連鎖」と呼ばれるものだが、親の経済的困窮が子どもの教育環境や進学状況に大きな影響を及ぼすため、貧困は連鎖しやすい。

大学既卒者の割合が50%を超え大卒が標準化した現在、大学に行けない世代が生涯賃金などで大きな遅れを取り、結果的に貧困の連鎖につながっている。むろん、業界や企業規模による賃金格差も大きいが、日本は依然として学歴偏重社会と言っていい。

日本社会では学歴が無いよりあった方が有利であり、そこでも格差が生じます。

■問題解決のためにできること

▼自己肯定感の育成

-子どもたちに温かい家庭のような第三の居場所を-

専門的な研修を受けたスタッフや地域のボランティアが、日々のかかわりを通じて、子どもたちの自己肯定感を育み、生活習慣を整えるなど、将来の自立に必要な力を育み、貧困の連鎖を断つことを試みています。

こどもにとって第1「家庭」第2「学校」そして第3としての居場所を提供するプロジェクトです。

無料の学習支援を通して、貧困の負の連鎖を止める!

問題解決には教育の向上と負の連鎖を断ち切る構造の改善が大事です。

子供の貧困率が高いひとり親家庭の8割以上が母子家庭。非正規雇用で働く女性が多いうえ、離婚後、決められた養育費を別れた相手が支払わないケースも多い。ある調査によると養育費を支払っているのは2割以下という数字もあります。

となると、教育費にお金をかけられません。仕事を複数掛け持ちしても、子供が2人以上いれば賄いきれず、母子ともに心身が疲弊します。

学習する機会を与え、負の連鎖を断ち切ろうとするプロジェクトです。

■各方面での取り組み

▼大和証券グループによる寄付

大和証券グループは、17年から子どもの貧困対策として民間団体への寄付を始めた。中田誠司社長によると、貧困問題の根底に資本主義から生まれる格差があり「資本主義の象徴」である証券会社が利益の一部を「ひずみ」の解消に充てるべきだという考えから生まれたという。規模は5年で1億円。

▼ファミリーマートがこども食堂を展開

「ファミマこども食堂」を全国で展開

 株式会社ファミリーマート(本社:東京都豊島区/代表取締役社長:澤田貴司)は、地域交流および未来を担うこどもたちを応援する取り組みの一環として、2019年3月より「ファミマこども食堂」の取り組みを開始いたします。

「ファミマこども食堂」の概要

概要:ファミリーマートの店舗スペースを活用し、近隣のこどもや保護者を対象に食事を楽しむ取り組み

対象:店舗近隣にお住まいのこども、及びその保護者

(小学生以上は保護者の同意があれば1人でも参加可能)

参加人数:約10名/回

参加料金:こども(小学生以下)100円、 保護者(中学生以上)400円

プログラム:オリエンテーション/みんなとお食事(約40分)

体験イベント(約20分)

※店舗により一部内容が異なります。

■参考文献

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