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将棋ラノベ「りゅうおうのおしごと!」が意外に面白くて熱い…!!

将棋ラノベとしてライトノベル界に将棋旋風を巻き起こした「りゅうおうのおしごと!」。近年ではアニメ化にもなり、ブームとなりつつあるこのラノベの魅力を簡単にまとめたいとおもいます。

更新日: 2019年03月29日

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この記事は私がまとめました

魁堵さん

▼将棋ラノベ「りゅうおうのおしごと!」とは?

白鳥士郎先生による日本のライトノベル。
イラストはしらび先生が担当している。

ジャンル:将棋

ライトノベル
既刊10巻(2019年2月現在)

漫画
既刊9巻(2019年2月現在)
作画:こげたおこげ先生

アニメ
全12話

▼将棋ラノベ「りゅうおうのおしごと!」の簡単ストーリー

16歳の若さで、棋界の二大タイトルの一つである「竜王」を奪取したものの、その後大スランプに陥っていた主人公の九頭竜八一。

そんな彼が3月のある日自宅に帰ると、なぜか女子小学生の出迎えを受ける。

その小学生・雛鶴あいは内弟子としての弟子入りを希望していた。

「まあ一度対局してあげれば帰るだろう」と思い気楽に対局してみたところ、あいの将棋の才能が非常に高いことに気づき、弟子として彼女を育てようということになるのだが、周囲からはロリコン扱いされるわ、当然ながら両親があいを連れ戻しにやってくるわといったドタバタが続き、八一はその騒動に翻弄されることになる…。

▼将棋ラノベ「りゅうおうのおしごと!」の魅力とは?

1.熱い、とにかく熱い展開

”勢い”と”熱さ”と”小学生は最高だぜ!”

を前面に押し出す作品なので、熱さが伝わればルールを知らなくてもいいです。完全に勢い重視。

まぁ一応詰みになったら負け、とか、詰めろ(相手が次に間違ったら詰みなる状態にすること)とか、角や飛車は大駒とか。そういう知識があるともっともっと楽しめます。この機会に将棋そのものに興味を持たれるともっと素晴らしいかと。

2.熱い展開の中、将棋についてわかりやすい説明

読んでまず驚かされるのが、取材力の高さ。私は将棋に関して、簡単なルールくらしか分かりません。しかし、将棋の戦型、将棋の細かなルール、将棋連盟やタイトル戦の仕組みなど、どれを取り上げてもよく研究されており、白鳥士郎先生の取材力には大変驚かされました。

作品自体も、才能はあるけど周囲の好意に無頓着な主人公、それを取り囲むヒロイン達というラノベの定番はしっかり押さえています。さらに熱い将棋の勝負だけではなく、適度にギャグを挟んでいるのでにテンポがよく、構成力を非常に高いです。単巻としてもクオリティが高く、挟まれるギャグには思わずニヤニヤしてしまいます(笑)

3.「持たざる者」の戦いと、十人十色の目に映る「将棋」の魅力

『りゅうおうのおしごと!』は、若き天才棋士2人の成長物語──ではない。もちろんその要素もあるけれど、それだけではない。

本作は、「将棋」に打ちこむ人間を複数の視点から描き、白熱する対局で魅せ、そこに師弟・友人・家族といった関係性を絡ませることで、夢と憧れと苦悩が入り交じったドラマを演出している。最新刊に向かって読み進めるなかで、作品に対する印象はそのように変わっていった。

特に3巻は、思いもしない方向に話が広がったので驚いた。

新たな弟子・天衣を迎え入れたことで、今後は2人のJSが互いに競い、棋力を高め合っていく──のかと思いきや、一転。語られるのは、2組の父娘と、凡人の物語。女流棋士への一歩を踏み出せるかどうかの年齢制限が間近に迫る、八一たちの姉貴分・清滝桂香にスポットが当てられる。

4.三角関係(弟子)と修羅場が面白い

いうかこれがおそらくこの作品の本題。

・師匠第一。師匠LOVEな嫉妬深い小学生雛鶴あい
・素直になれない超ツンツンデレ姉弟子かつ無敗の女性棋士空銀子(年齢は主人公より下)
二巻で登場光の雛鶴あいに対するもう一人の弟子、隠した依存度高めかつツンデレ小学生夜叉神天衣

三人が三人共重い重い愛を主人公に向けています。というか白鳥先生のヒロインって全作大抵みんな重いよね。でも主人公は将棋一筋の将棋バカなので一切そういうことは気が付きません。(というか三人中2人が素直になれないツンなので恋愛経験値最低の九頭竜八一は気付けない)

しかも彼は年上が大好き。姉代わりの清滝桂香が大好きなのです。

そういう五人の恋の鞘当てや、白鳥先生特有の重い愛情から繰り広げられる修羅場コメディもおすすめ。

5.超男社会でのジェンダー問題

本作の舞台である棋界は、まさに「超男社会」とでも言うべき、男性原理の世界です。

本来、男性と女性の精神と肉体には向き不向きはあっても、優劣は一切ありません。しかし、棋界はそうではない。この恐るべき「超男社会」においては、女性らしさ等というものは何の価値も有さないのです。強さが全ての男社会に放り込まれた女性はどう戦うか。

本作はジェンダーの問題に踏み込んだ、極めて現代的な感性で描かれた、稀有なライトノベル作品と言えるでしょう。第4巻を読んで私は涙が止まりませんでした。「焙烙女流三段」や、「杓子女流二段」や、「左右口女流三段」といった女流棋士達の描写に、涙せざるをえませんでした。彼女達は極めて残酷に扱われますが、男社会で弱者となってしまう女性を貶める意図は本作にはなく、むしろその逆。私は本作を女性にこそ読んでほしいと強く願います。

アニメでも同じように説明されていますね。

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