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家族信託って何がいいの?疑問に答えます

家族信託の言葉をご存知でしょうか? 高齢化や認知症などの話題の中でたびたび登場します。そもそも家族信託のは何なのか?何が良いのか?そんな疑問にお答えします。

更新日: 2019年04月10日

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kyama06hei9さん

家族信託ってなに?

そもそも家族信託とは何で、どんなものなのでしょうか?
まずはそこからお伝えします。

■家族に生前から財産などの管理を任せること

家族信託(かぞくしんたく)とは、遺産を持つ方が自分の老後や介護等に必要な資金の管理・給付を行う際、保有する不動産や預貯金などを信頼できる家族に託し、管理・処分を任せる家族の為の財産管理のことです。

最近NHKとかでも、認知症対策などに使えると頻繁に取り上げられている、比較的新しい制度ですが、家族信託自体のメリットは認知症だけに特化したものではなく、遺言書以上に幅広い対応が可能になります。

被相続人が家族や親族に遺産の管理を託すため、高額な報酬は発生し無いのが特徴で、資産家の方を対象にしたものではなく、誰にでも気軽に利用できる仕組みといっていいでしょう。

■家族信託の仕組み

財産所有者の母を【委託者】、管理してほしい財産を【信託財産】とし、それを信頼する息子の【受託者】に託し、その財産から得られる利益を得る人【受益者】を再び母とします。
家族信託は、この三つの構造で成り立っています。
税務上の関係から、財産所有者である委託者が受益者となるケースがほとんどです。

家族信託では、「委任契約」「成年後見制度」「遺言」という3つの要素を一本化するに近いことができるようになりました。
これまで、それぞれが個別に考えられていましたが、家族信託によってすべての機能を一つの契約書をもって使えるようになったのです。

例では委託者と受益者が兼ねられていますが、受託者と受益者が同一の場合や受益者が1人増えるというケースもあります。

家族信託をするメリット・デメリット

ここまで聞くといいことずくめの家族信託ですが、実際デメリットはないのでしょうか?
メリットとあわせてお伝えします。

■家族信託でもできないことがある

信託では対応できず、遺言でなければできないことがあります。
具体例として、遺留分減殺対象財産の順序指定が挙げられます。
また、相続発生時の遺産全てを生前の信託契約で網羅しておくことができませんので、信託財産から漏れる財産について遺産分割協議を排除するには、信託契約とは別に遺言書を作成し、主たる遺産以外のすべての遺産の承継先を指定しておく必要があります。

成年後見制度との比較における「身上監護」の問題があります。
信託の受託者は、当たり前ですが「身上監護権」がありませんので、「受託者」の身分で本人の入院手続きや施設入所手続きをすることはできません。身上監護権が必要であれば、成年後見制度を利用して、後見人として身上監護権を行使しなければなりません。

■税務に関する申告が増える

資産の一部又は全部を信託財産に入れた場合、そこから年間3万円以上の収入がある場合は、信託計算書・信託計算書合計表を税務署に提出しなければなりません(法律上は、前年分を毎年1/31までに提出すべしとなっています)。
また、毎年の確定申告の際、信託財産から不動産所得がある方は、不動産所得用の明細書の他に信託財産に関する明細書を別に作成して添付しなければなりません。

ただこちらは、毎年確定申告を税理士に依頼している方ならそこまでの手間になりません。

■家族信託の専門家が少ない

家族信託は新しい制度です、その為、見解が分かれる論点について、確立した判例も少ない事に注意が必要です。

また、しっかりと勉強をしている専門家も少ない為、家族信託をご利用されたい方にとってみれば相談先が限られてくるのが現状です。

誰にも頼らず行ってしまうと、思わぬトラブルにつながるかもしれません。
家族信託の疑問に答えてくれている専門家のサイトなどもありますので、そういった人たちに連絡をとって依頼してみるというのも1つの手です。

ここまでデメリットや注意点についてふれてきました。
次からはメリットについてお伝えします。

■判断能力に依存せず財産管理が可能

信頼できる家族に財産の信託をしておけば、本人の判断能力の有無に関係なく財産が信託契約の内容通りに管理されます。これはおそらく家族信託をお考えの方にとって最大のメリットであり、期待する部分でしょう。

認知症など判断能力が低くなっている人に対する悪質な詐欺なども起きていますが、家族信託にしておけばこのようなリスクも回避することができます。

■財産管理の自由度が高くなる

家族信託では、受託者の権限で柔軟な財産管理ができるようになります。成年後見制度だと本人のために財産を処分したいという場合であっても裁判所の判断を仰ぐ必要が出てきますが、家族信託だと受託者の判断でそれが可能になります。

成年後見制度よりも本人(委託者)の意向を反映しやすいのは間違いないでしょう。

■二次相続以降の資産継承も可能になる

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