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【MMT理論】お金がなくなったら刷ればいい、今さらそんな…

国家は税金を徴収して、その中から国を運営するためにお金を配分し支出ます。常識的に考えるなら、徴収の金額と支出の金額のバランスを考えることは必要ですが、「そんなことない」という経済理論があるそうです。

更新日: 2019年07月25日

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国家は税金を徴収して、その中から国を運営するためにお金を配分し支出ます。常識的に考えるなら、徴収の金額と支出の金額のバランスを考えることは必要ですが、「そんなことない」という経済理論があるそうです。

m.satoakiさん

MMT理論(現代貨幣理論)とは(Modern Monetary Theory)

ステファニー・ケルトンなどによって提唱された。

政府は税収に制約される必要はなく、任意の自国通貨建て国債発行により財政支出量を調整することで、望ましいインフレレベルを目指す経済政策を行うことを理論的主柱とする経済理論である。

⇒ ざっくり説明すると

日本やアメリカは、巨額の財政赤字を出していても倒産しないじゃないか。だったら紙幣をどんどん刷って、借金を増やせばいい」という理論

現代貨幣理論とは、簡単に言うと「国債をいくらでも発行して良い」という理論です。

国債は国の借金です。つまり「国はいくらでも借金したら良いじゃないか」という大胆な理論

日本やアメリカやイギリスのように、自国通貨を発行できる政府(正確には、政府と中央銀行)は、デフォルト(債務不履行)しない。

 自国通貨建ての国債は、デフォルトすることはない(アルゼンチンなど、デフォルトの事例は、外貨建て国債に関するものだけ)。   

 だから、アメリカや日本は、財源の心配をせずに、いくらでも、好きなだけ支出ができる。

 ただし、財政支出を拡大し、需要超過になって、インフレになる。

注目されたきっかけ

AOC. 1年ほど前までニューヨークのタコス店でバーテンダーをしていた29歳のヒスパニック女性が、米政界に旋風。史上最年少の連邦下院議員、アレクサンドリア・オカシオコルテス(民主党)。 「ゴミくずより10%だけマシ、みたいな中途半端なところで手を打つつもりはない」 朝日 pic.twitter.com/2Rj43znNYs

今アメリカで「ブーム」を巻き起こしている民主党の史上最年少議員アレクサンドリア・オカシオコルテス女史が、MMTを強烈に支持しつつ超大型の景気対策を主張したことがそのきっかけだ。

政治・経済の状況がMMTを押し上げた効果は極めて大きい。直接的な契機は、「グリーンニューディール」政策を掲げる民主党議員らによるMMTの支持発言

ポール・クルーグマンやロバート・シラーなど、ノーベル賞を受賞した主流派経済学者たちがこのMMTに一斉に反発。それだけでも話題だったのだが、それに対して今度はステファニー・ケルトン教授を中心としたMMT論者達が、ひるむことなく徹底的に反発したことでMMTの話題はさらに拡大した。

MMT批判派

国際金融論が専門のハーバード大学ロゴフ教授は、4月のIMF本部の講演で「MMTは経済理論とすら呼べない」と酷評している。FRBパウエル議長やサマーズ元財務長官らも含め、主流派経済学者はMMTを「異端の経済理論」としている。

伝統的な政策理念に基づけば、MMTは財政赤字のつけを中央銀行に回す「財政ファイナンス」を促すため、ポピュリズム的な政策に利用されやすいとされてきた。

そして、インフレの加速を招きかねず、国債価値の暴落を通じて生活者の通貨価値を棄損し、実質的な国家破綻のリスクが高まる。

借りたお金は返さないといけないというのは古今東西、共通のルールだろう。政府だって同じ。借りたものは必ず返す。万一返せなければ財政は破綻(はたん)し、国民への行政サービスが提供できなくなる。

MMTは、財政の民主的統制の難しさを深く考察していない

 MMTでは、財政赤字が害をもたらすとわかれば、その時点で適切な水準に財政赤字を縮小すればよいという発想だが、民主主義の下で政府支出の削減や増税を迅速かつ容易に行うのは極めて難しい。

政府支出の削減や増税は現実の政治プロセスで行うのは容易ではない。

政治家は票を求めて選挙で競争を行う。その際、有権者や利益団体の要求に応じて予算は膨張するメカニズムをもつ一方、政治家は有権者に税を課すことは喜ばない。むしろ、減税こそが歓迎される。

財政民主主義の下では、財政は予算膨張と減税の政治圧力にさらされることになり、現在の政治家と有権者には財政赤字が膨れ上がるメカニズムを遮断するのは簡単なことではない。

「民主主義の下で財政を均衡させ、政府の肥大化を防ぐには、憲法で財政均衡を義務付けるしかない」

⇒ 財務省の不安

財務省はこのMMTという考え方を非常に警戒しています。

なぜなら、これまで財政赤字を解消しようと何十年も日銀がマイナス金利や消費税増税を5%→8%→10%にしてきて、私たち国民や銀行をはじめとした企業は、苦しみながらも日本が借金漬けでヤバイということを受け入れ、なんとか生活しているわけです。

それが、いまさら・・

すいません、実は借金することは良いことだったみたいです。

今まで国民の皆さん、企業の皆さん!ツライ思いさせてごめんなさい!
なんてことになったら…

MMT支持派

MMTは決して、財政規律を「破棄せよ」と叫んでいるのではない。MMTはむしろ、財政規律を「改善せよ」と主張しているに過ぎない。

 今日の日本の財政は、「プライマリーバランス(基礎的な財政の収支)を黒字化しよう」という規律に基づいて運営されているが、実を言うと、この厳しすぎる規律のせいで、日本経済はいつまでもデフレなのであり、貧困と格差が広がり、経済が疲弊し続けている

「予算を半額(にすれば)・・・プライマリーバランスは黒字化する・・・しかし経済は最悪になる」(平成29年3月1日参議院予算委員会)と端的に発言している通りだ。だから、そんな規律は不条理なのであり、別の基準に改善すべきだ——とMMTは考える

【MMTの政策的定義】
 国債発行に基づく政府支出がインフレ率に影響するという事実を踏まえつつ、『税収』ではなく『インフレ率』に基づいて財政支出を調整すべきだという新たな財政規律を主張する経済理論。

⇒ 経済学には大きく3つの流れ

❶. 古典経済学派と近代経済学
古典経済学と近代経済学は、アダム・スミスによって初めて提唱された理論。
「見えざる手」という言葉に代表されるように、なるべく政府はマーケットに介入せずに、市場に任せておけば、自ずと最適化されてうまくいくはずだという考えです。

❷. ケインズ経済学
簡単に言うと、不況時には政府が積極的にマーケットに介入することで、景気をコントロールすべきだと言う考え

❸. マルクス経済学
ロシアなどでの壮大な実験によって、その問題点が浮き彫りになり、現在あまり研究されていません。

この3つの経済学の主要な派閥の中で、MMTがどこに属するのかといえば、間違いなく「❷. ケインズ経済学」です。

大胆な財政出動によって、経済を刺激するべきだと言う考え方です。ただし、ケインズ経済学がMMTと大きく異なる点がある。

ケインズ経済学
不況時には、大胆に政府支出をして雇用を生み出し経済を刺激する。ただし、景気が安定したら、税金を増やし、赤字を賄うべきだ。

MMT
過度なインフレにならない限りにおいて、政府は借金をして支出を増やすべきだ。

MMT懐疑派

MMTの提唱者と標準的経済学の信奉者の主張に大きな違いが生まれる一つの要因は、歴史の教訓をどう読むかという点にあると考える。

政府が常に悪者であるかのような主張は間違っており、筆者は政府の能力をもっと活用すべきだと考えている。しかし、全面的に政府を信頼するのも行きすぎだ。

政府の力はしばしば誤用・悪用されるので、社会に壊滅的な打撃を与えられるほどの力を一つの機関に与えるのは危険だ。

司法・立法・行政の三権分立など、民主的な制度の多くは政府の効率性を下げているが、安全装置として設計されたものだ。

MMTの提唱者は、政府が問題が深刻化する前に財政赤字を減らせば大丈夫だと言っているが、こうした場合に政府が最適な行動ができるとは限らない。歴史の教訓は、政治家も選挙民も近視眼的で最適な行動はできず、行きすぎを回避するのは極めて難しい

世界経済は1970年代から1980年代にかけて、失業率が高いにも関わらず物価上昇率が高いというスタグフレーションに悩まされた。

スタグフレーションでは、GDPギャップがプラスになって実際の需要が経済の供給力を超えるよりも前に、物価上昇率が高まってしまう。ミッチェルらのマクロ経済学の教科書にもスタグフレーションの歴史の記述はあるが、どのような政策を行えばよいと考えているのか明確な記述は見当たらなかった。

状況認知の遅れ、判断の誤り、合意形成の遅れなど、最適な政策が最適なタイミングで実施できない可能性は歴史を見れば高い。経済の動きは政府が自在に微調整できるというものではない。

スタグフレーションへの対処法などわかっていないことも多いことを考えれば、政府がインフレをうまくコントロールできるというのは、信用しすぎというものではないか。

2019.07.25 追加

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