1. まとめトップ

多くの場合物忘れで自覚!アルツハイマー型認知症の初期症状と予防法は?

認知症の中で最も多い疾患であるアルツハイマー型認知症。発症後は時間の経過とともに症状が進行するため、できるだけ早い段階で治療することが症状を抑えるカギとなります。そのためにはアルツハイマー型認知症の初期症状や発症リスク、受診のサインを知ることが大事です。

更新日: 2019年07月29日

4 お気に入り 1205 view
お気に入り追加

この記事は私がまとめました

egawomsieteさん

■認知症の一種であるアルツハイマー

「認知症」は病名ではなく、認識したり、記憶したり、判断したりする力が障害を受け、社会生活に支障をきたす状態のこと。この状態を引き起こす原因にはさまざまなものがありますが、「アルツハイマー病(アルツハイマー型認知症)」もそのひとつ。

精神機能が次第に失われていく病気であり、神経細胞の消失、ベータアミロイドと呼ばれる異常タンパクの蓄積、神経原線維変化といった、脳組織の変性を特徴とします。

認知症高齢者の60~80%では、アルツハイマー病が原因です。65歳以下の人にはまれですが、年齢が上がるにつれて有病率が上昇します。65歳以上の人の約11%、85歳以上の人の約32%がアルツハイマー病にかかっています。男性より女性に多くみられますが、その理由の1つに女性の方が長生きすることが挙げられます。

米国では、2015年の時点で推定530万人のアルツハイマー病患者が存在します。アルツハイマー病の患者数は、高齢人口の増加に伴って、大幅に増加すると予想されます。

発症後は時間の経過とともに症状が進行するため、できるだけ早い段階で治療することが症状を抑えるカギとなります。

■多くの場合物忘れで自覚

アルツハイマー型認知症の初期症状は、多くの場合物忘れで自覚します。しかしながら、「年のせいかな?」「疲れているのかな?」と自分を納得させて、受診を躊躇するケースは少なくありません。また日や相手によって症状の出現に波があるため、家族も「なんとなくいつもと違うな…」と違和感を抱きつつ受診を先送りする場合があります。

その結果、認知症の症状がそのまま進行すると、記憶は近い時期から徐々になくなっていきます。そして徘徊、失禁、性格の変化などが現われ、最終的には日常生活全般において介護が必要な状態となります。

■初期に見られる症状

•最近の出来事が覚えられない

•同じことを何度も尋ねる

•適切な言葉がとっさに出てこない

•物や親しい人の名前を思い出せない

•日付が不確かになる

•身だしなみに無頓着になる

•大切なものをなくす、置き忘れる

•調理の手順が分からなくなる、時間がかかる

•性格が変化する(穏やかだった人が怒りっぽくなる、以前は活動的だったのに覇気がなくなるなど)

•慣れた道に迷う、どこへ行こうとしていたのか分からなくなる

・銀行振込みや家計の管理など複雑なことができなくなる

・直前にしたことや起きた出来事を思い出せなくなる

・同じことを何度も聞き返すようになる

・日常生活の中での作業に時間がかかるようになる

・判断力がやや低下する

■受診のサインを逃さない

最近なんとなく変だなと感じていても、「認知症と診断されたらどうしよう…」という不安から受診を躊躇してしまうのは誰にでもあることと思います。しかし、アルツハイマー型認知症は進行性の病気ですので、できるだけ早く受診することが肝心です。

治療の目的は、残っている能力や機能を十分に引き出し、自立した生活を長く続けることです。本人ができることを自分で行うことは、自信にもつながります。

アルツハイマー型認知症の初期症状や受診のサインを知っておくと、いざ兆候が表れた際にすぐに気づき行動に移せます。

「おかしいな?」と思ったらなるべく早く受診しましょう。そうすることで症状が軽いうちに認知症の進行を抑えられ、本人はより長い時間自立して生活できますし、家族への負担もその分少なくなります。

・見当認識障害の初期症状

認識してその意味を考える力が低下します。例えば、脳機能障害の一つ、ADHDのような発達障害でも見られますが、文章を読むことができても自分でそれを書き写すことが困難になっていくというものが初期症状に見られます。つまり、文章を読む行動はできても、それをいったん脳で記憶し、文章として構築する作業に不備が多くなるのです。

特に名前や難しい画数の漢字など、読むことはできても、自分では思い出して正確に書けないなどがあります。例えば、「3時間後にこれをやる」というようなときに、時計の針を見てそこから計画的に行動をするというような、認識と認知に難が出てくる場合があるのです。

そのため、アルツハイマーの診断には、ある文章の一部を患者に書き写すというものがあります。認知症の場合は、何度も見返すので句読点がなかったり、字が非常に乱雑になったり、文の切り方が不適切になったりしてしまうのです。また、こうした認知症の初期症状は、加齢によるものも多いといわれています。

■治療の中心は非薬物療法

認知症の治療は非薬物療法が中心です。快適に過ごせる生活環境を整えるのが治療の目的で、認知機能維持のためのリハビリ、BPSDの低減を目指すケアが重要になります。声が聞こえたり、目が届いたりする場所にいて安心感を与え、目を見て相づちを打ちながら話しを聞くのも大切です。

認知症になったからといって、すべて能力が失われる訳ではありません。犬の散歩や食器の片付けなど、できることは本人に任せます。BPSDが起きた場合は怒らずに、その理由を考えます。状況にあったケアで症状を和らげたり、防いだりできます。また、やさしく背中をさすったり、手を触れたりすることに、メンタルを落ち着かせる作用があります。

■薬物療法

薬物療法では、アルツハイマー病の人にはコリンエステラーゼ阻害薬(商品名:アリセプト、レミニール、リバスタッチ・イクセロンパッチ)とNMDA受容体(商品名:メマリー)、レビー小体型認知症にはアセチルコリン分解酵素阻害薬(同:アリセプト)、脳血管性認知症の人には高血圧や高脂血症をコントロールする薬(スタチンなど)を投薬することがあります。ただし、これらは症状の緩和が目的で、脳病変の進行は止められません。

1 2