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鉄道・廃線好き必見★幻の未成線鉄道「広浜鉄道今福線」とは?

かつて広島県広島市と島根県浜田市を結ぶ鉄道計画があったのをご存知でしたか?今もひっそりと残る鉄道遺産に足を運んでみませんか。

更新日: 2020年09月07日

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この記事は私がまとめました

島根・広島両県で実際に建設中だったものの、完成せぬまま終わってしまった幻の今福線についてまとめてみました。

mariners-hさん

「広浜鉄道今福線」とは

「こうひんてつどういまふくせん」と読みます。

今福線は広島と浜田を結ぶ広浜鉄道の島根県側のルートとして昭和8年、旧国鉄山陰本線の下府駅から石見今福駅までが着工されました。

浜田とは島根県浜田市のこと。島根県で一番大きな漁港があります。

広島駅から伸びる現在のJR可部線をそのまま島根県浜田市まで接続する計画だった

かつては可部駅から太田川沿いにさらに北上し、(中略)三段峡駅よりさらに北上し島根県浜田市を目指して陰陽連絡路線である「今福線」としての建設が進められた

戦争と水害と国鉄の経営難がその完成を阻む

しかし、工事がほぼ完成した昭和15年、太平洋戦争のため中断されました。

旧線区間の石見今福 - 下府間は太平洋戦争前に着手され、大半のトンネルと橋梁が完成していたが、戦時供出によりレールの敷設ができず、その後の水害で路盤が崩壊してしまった。

戦後、今福線旧線とは別に浜田駅を起点とする今福線新線として工事が再開されましたが、昭和55年、国鉄の慢性的赤字経営の影響により、工事が中止されました。

今見ると結構すごい計画だった

戦後の計画は三段峡 - 浜田間に平均速度100km/h・全長約54kmの新線を建設する

広島 - 三段峡間も同じく旧線とは大きく異なるルートを経由するほぼ直線的な高規格新線を敷設することで広島 - 浜田間約89km、全区間中89%が山岳トンネル」という高規格新線を建設し

広島駅で山陽新幹線と直結する主要幹線として広島 - 浜田間をノンストップ特急列車により約55分で結ぶ計画だった。

車だと現在は、広島市〜浜田市間は高速道路で約一時間半ほど。
この路線が開通していれば、中国地方の経済活動圏も随分と変わっていたかも。

その未成線の遺構が現在もひっそり数多く残っている

浜田自動車道 金城IC〜浜田東IC付近の県道5号線と301号線沿線が中心

静かな山間部に突如姿を現す遺構の数々は見応えがあります。

浜田市内の宇野町から佐野町にかけての下府川沿いや、金城町今福地内には、古い橋脚や使われていないトンネルが県道脇に数多く見られます。

今福線鉄道遺構には、戦前に工事が始められ、戦争のため中断した「旧線」と、戦後に再開され、国鉄民営化等で再び中止となった「新線」が混在していますが、2度も休止となった「未成線」として、その時代背景に翻弄された鉄道建設の経緯や構造形式の変遷、そして現在の県道や高速道路と一緒になった風景など見どころが数多くあります。

旧線の橋梁には、工事が戦時中だったため鉄の節約目的でコンクリートアーチ橋がいくつか採用されており、2008年にそのアーチ橋群が土木学会選奨土木遺産に指定された。

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