彼はお守りのハンドスコップをリュックから取り出すと
声のするほうを目指してふらふらと山小屋の外へ出て行きました。
すると小屋の裏のほうで先輩と友人たちの五人の姿が夜の闇の中におぼろに浮かんで見えました。
彼らはひとかたまりにしゃがみ込んで何かをしていました。
そして相変わらず、かすかながら「おーい・・・おーい・・・」と言う声が聞こえてきています。

彼は先輩たちのそばに近づいて「みんな、何をしているの?」と声を掛けると、
先輩は振り向きもせずに「掘れない・・・うまく掘れないんだよ・・・」と答えてきました。
彼らは輪のように丸くしゃがみ込んで、素手で地面を掻き分けていたのです。

そして良く見ると彼らの指は皮がぼろぼろに剥けて爪が割れて、血がにじんでいました。
それでも彼らの掘った穴はせいぜい人の足のくるぶし位の深さにしか達していませんでした。

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