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【アベノミクス成果】日本の対アジア融資が中国の5倍ペースで伸び続ける理由とは?

安倍政権が掲げた「自由で開かれたインド太平洋戦略」の一環として、アジアにおける発展途上の地域へ融資し、日本企業を中心にインフラや都市を作る政策が順調に進められている。そのペースはなんと中国の5倍近く!日本の対アジア支援がここまで好調を維持している要因はどこにあるのだろうか?

更新日: 2019年09月11日

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日本は今、東南アジア地域の発展に大きく貢献している。安倍政権が提唱した「自由で開かれたインド太平洋戦略」という構想を軸に、経済・安全保障の分野から東南アジア各国との協力を強めている。

rinarinapiyoさん

▼安倍政権が掲げる「自由で開かれたインド太平洋戦略」

安倍政権の経済戦略・外交戦略の柱になっている。

2016年8月、安倍首相はケニアのナイロビで開催されたアフリカ開発会議の基調演説において「自由で開かれたインド太平洋戦略」(Free and Open Indo-Pacific Strategy, FOIPS)を提唱した。

FOIPSは、①法の支配,航行の自由等の基本的価値の普及・定着、②連結性の向上等による経済的繁栄の追求、③海上法執行能力構築支援等の平和と安定のための取組、を「三本柱の施策」と定め、これらに基づく政策の実行によって地域全体の平和と繁栄を確保することをその目的とする。

インド洋・太平洋地域における経済協力はもちろん、安全保障の分野にも力を入れる。

中国の「一帯一路」構想への牽制にもなりそうだ。

「自由で開かれたインド太平洋戦略」は日本・アメリカ(ハワイ)・オーストラリア・インドを結んだ「安全保障ダイヤモンド構想」が元になっている。
そのため、アメリカやオーストラリアもこの構想を”共通戦略”として認識している。

経済協力・安全保障の観点から東南アジアの発展に力を注ぐ日本。

構想だけでなく、融資額から見ても日本の「本気度」がわかる。

▼日本の対アジア融資が急増、過去最高の水準に

対アジアでは中国を大きく引き離す巨額融資が実現。

国際決済銀行(BIS)が今週公表したデータによると、対外融資で「ある通貨」が突出した伸びを示した。日本円だ。2019年1-3月期(第1四半期)に日本国外の円建て借り入れ額は前年同期比12.5%増加し、伸びはドルやユーロを上回った。これにより、総残高は8年半ぶりに50兆円の大台を突破した。

とりわけ借り入れの伸びが顕著なのが、日本の近隣諸国だ。アジア・太平洋諸国への融資は3月までの1年間に32.8%急増し 、6兆5800億円に達した。これは断トツで過去最高の水準だ。融資の大半は民間向けだが、その多くが政府系の国際協力銀行(JBIC)による支援を受けている。

・日本の対アジア融資の伸び率は中国の5倍ペース!

日本と東南アジア各国の関係が良好なのも経済協力の賜物かもしれない。

アジア向けの対外融資については、日本か中国が主な貸し手だ。中国の巨大経済圏構想「一帯一路」はより多くの注目を集めているものの、途上国に対する日本の融資は中国よりも広範囲にわたり、しかも一段と速いペースで伸びている。

BISの国別データによると、中国の銀行による海外融資は1-3月期に457億5000万ドル(約4兆9000億円)増加した。それに対し、日本の融資は2225億1000万ドル増えている。

日本の対外融資額はなんと、中国の5倍近く!

大々的に海外融資を行う中国に対し、日本は途上国の安全保障やインフラ整備に力を注ぎながら”しれっと”多額の融資を実現させている。

これには先進国も、対アジア融資のライバルである中国もびっくりだろう。

▼信用度世界一の「日本円」だからできる自国通貨融資

”リスク回避”で買われることが多い日本円。
その信用度の高さから自国通貨建てで対外融資を行える、というのが日本の強みである。

「一帯一路」は人民元の国際化を図るという一面を持つが、これまでのところ国際的な融資は圧倒的にドル建てが占めている。実際のところ、日本は自国通貨の海外での利用促進について中国よりうまくやっているように見える。

「人民元」は国際通貨と呼べるほど浸透していない。

日本が自国通貨建てで対外融資を行えること(中国がなかなか模倣できないでいる点だ)が、おそらく最も重要な要因だろう。これにより、日本の借り手は大規模なインフラ案件で、日本企業を請負先に選ぶ可能性が高くなる。中国の銀行が供給できるドルには限界があるが、日本の銀行が供給できる円が同じように制限されるわけではない。

日本円にあって中国の「人民元」にないもの、それは”信用”だった。

世界の外貨準備高の割合を見ても、日本円は人民元に大差をつけて勝っている。

国際取引において円は世界第3位の通貨で、2019年2月の時点での比率は4.35%だった。ドルとユーロには遠く及ばないものの、人民元の1.15%は大幅に上回っている。そして過去数年、人民元の比率はほとんど拡大していない。さらに人民元を使用した国際取引の大半は香港で行われている。

日本円は国際通貨としての影響力を高めている。

・日本円が「安全通貨」と呼ばれる理由

ここで世界有数の信用通貨が発行されている。

日本円が「安全通貨」と言われる要因は、デフレや低金利(マイナス金利)などが挙げられる。
しかし忘れてはいけないのが、日本が所有する対外純資産の額だ。

日本の企業や個人、政府などが保有する対外純資産(対外資産から対外債務を控除したもの)の合計は2015年末で339兆円と巨額で世界最大だ。

こういった対外資産は、国内外の経済に何らかの大きなショックが加わると、日本の投資家が大量に売って資金を日本へ引き上げるという行動が誘発され易いと考えられる。

つまり、海外に保有している外貨建て(主に米国ドル建て)の資産を売却して、その外貨を日本へ戻すという資金の本国回帰(いわゆるリパトリエーション)が起きるのだ。

有事の際に米ドル建ての資産を日本円に換えることができるのだ。

日本が巨額の海外純資産を保有する債権大国であるが故に、自国通貨の円は事あるごとに買い戻されるという運命にある。

そのため、日本円の価値は少々のことでは落ちないのだ。

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