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miya1224さん

袋田の滝

『月居トンネル』を抜けた先にある袋田の滝は、冬になると滝自体が凍結する。紅葉の季節などは観光客でにぎわうが、凍結した冬の滝は特に美しい。

日本三名瀑に数えられ、高さ120メートル、幅73メートルの大きさを誇る。

観光名所として名高いが、自殺のメッカでもあると噂されてきた。

長井さんがまだ若かった頃だ。5歳の娘を連れてこの滝を見に行った。9月の水量の多いころで、まだ新月居トンネルができた後だと記憶していた。

旧月居トンネルは明治の頃に完成した、海産物などを運ぶために作られた隧道であり、車が行きかうにはかなり狭いところでもあった。湿気が多く、どこからか水のシミがある。

それが人の形に見えるときもあり、そのたびに背筋が寒くなる。

長井さんは古いトンネルが好きではなかったが、新しい2車線のトンネルができてからは安心して運転できると思っていた。

だが、どのトンネルでもそうなのだが、運転中に何となく体が重くなるのだった。

新月居トンネルに入ると、急に娘が泣き出した。

「どうしたの?」

と聞くと

「みんなが覗いてる!」

という。

なんだか胸騒ぎがして、開いていた運転席のドアを片手で閉めた。

「キュッ」と完全に窓が閉まる音がした。それを見て、また娘は猛烈に泣いた。

外に出て確認すると、窓ガラスに一杯手形がついていた。

もちろん、外側からつけられた跡だった。

娘に聞くと、トンネルに入ったとたん、ワーッと体が浮いた人たちが車に寄ってきて、ガラス窓に張り付いてはくっついてきた、と言うのだった。

子供の言う話だとは思ったが、それを聞いて背筋がぞわっとした。

袋田の滝は、釣り橋からは真横に見ることができ、展望台からは滝の近くを見ることができる。高台の展望台からは絶好の記念撮影場所で、ここまで登るつもりでいた。

ところが、娘がまた泣きだした。

「今度は何?」

長井さんも少しイライラして言った。娘は滝を指さして

「おじいさんが睨んでる」

というのだ。そして絶対上まで行きたくないというのだ。

惹きこまれて行くような滝に、長井さんも少し足を取られながら、泣き叫ぶ娘を連れて戻った。こう泣いていては、抱っこした瞬間に暴れて落っことしそうな気がしたからだ。

滝が見える場所で泣いている娘を抱いて、写真を撮ってもらった。

その時の写真を見ても、変な人が写っているわけでも何でもなく、アルバムに入れておいた。滝の迫力に押されて、娘は泣いたのだろうか。

「あの子、一体何を見たのかしら?」

それからは、袋田の滝に行くことはなかった。

それから20年ほど経ち、娘が結婚することになったので、アルバムを整理していた時のことだった。

「あ、これこれ、すごく覚えてる!」

娘が朗らかにその時の写真を見て言った。

「トンネル通った時、おっかなかったの覚えてんだ〜」

「そうよ。あの時はお母さんもおっかなびっくりで連れてったから、どうしようかと思ったわ〜。あれ、何で泣いたの?」

娘は笑って言った。

「たくさんの人が一斉に車に向かって飛び込んできたんだあ。お母さんがどんどんひき殺していくから、その人たちの腕とか顔とかがガラスにぶつかって血だらけでねえ」

長井さんはゾッとしながら話を聞いていた。

「でね、最後に飛び込んできた人が、お母さんのいる運転席の窓から入ろうとしたんだけど、窓閉めたから、首チョンパ。生首だけ車内に入ってきたの。それが一番怖かったなあ」

この子、大丈夫かしら……平静を装って長井さんは穏やかに話した。

「え……だから、あんなに大泣きしてたのね……。お母さんそんなの全然気づかなかった」

娘は話を続けた。滝の写真を眺めて、

「そうそう、この場所も覚えてる」

「あなたは滝を見ちゃあ泣いてねえ。あれも幽霊見て泣いたの?」

娘は首を振った。

「ううん。あの時はお母さんの背中にお爺さんが乗っかってたから。その人がどんどん大きくなって、お母さんが後ろに落っこちそうだったから、もう上まで行きたくないって言ったつもりだったんだけど……」

「そ、そうだったのね。そういえば体が重かった気がするねえ、そのお爺さんはどこでいなくなったの? 背中にしょってたんでしょ?」

娘は笑って言った。

「家までついてきて、あの額の中に入ったよ」

と指さした。

長井さんの祖父の遺影だった。

娘が生まれる前に亡くなったのだが、長井さんの母と折り合いが悪く、絶縁状態だった。失意の中で孤独死した人だった。

「そうか、一緒に遊びに行きたかったのかもね。それとも、お母さんたちをこれからも見守ってるよ〜って言ってたのかな」

困難があっても、孫はかわいかったのだろう。

今まで幸せにやってこれたのは祖父のおかげかな、と思って聞いていた。

娘は表情が曇った。だが、にこやかに言った。

「ううん。『滝で突き落とそうと思ったのに、お前が邪魔するからだ!』って怒られたよ」

「えっ……」

「お爺さんに怒られたから、泣いたの」

長井さんはぎょっとして、にこやかに笑う祖父の遺影を見た。

よく見たら笑っていなかった。

そして娘も笑ってはいなかった。

茨城県の県中に位置する某廃墟

彼は20代初めの頃、友人と連れ立って心霊スポット巡りをするのを趣味にしていました。

まだインターネットが普及していなかった時代、ガイドブックなどを駆使しながら、全国各地に存在する心霊スポットを片っ端から探索しては写真を撮ったり、戦利品を収集したりしていたそうです。

お化けを見る機会には恵まれなかったものの、単純に気の合う仲間とワイワイするのが楽しかったと言っていました。

そんな彼らが初めて恐ろしいものに出合ったのは、茨城県の県中に位置する某廃墟に出かけた時のこと。

そこは高台にポツンとある地元では有名な心霊スポットで、「出る」と言われていたんだとか。

知人達は若く、ヤンチャなタイプだったこともあり、その日も軽いノリで乗り込んだそうです。

到着したのは午後8時過ぎで、懐中電灯で足元を照らしながらの探索になりました。

崩れかけた建物の中をあちこち歩き回り、始めのうちこそ楽しんでいた彼らですが、めぼしいものが見当たらなくてすぐに退屈してきました。

いい加減で引き上げるかと考えていたその時、カチャリと音が響きました。

なんだろうと音のした方向へ視線を向けると、小さな二つの光が地面から30センチくらいの高さに浮かんでおり、こちらへ近づいてきていたそうです。

一瞬びっくりした知人ですが、すぐに野良猫だとわかり、一緒に固まっていた友人に「大丈夫だ、猫だ猫だ」と声をかけました。

友人も納得したらしく、その場にしゃがんで「来い来い」と猫に呼びかけ始めました。

それに応えるかのように猫の目らしき小さな光はスーッと距離を詰めてきました。

猫と知人達との間には壊れた窓があり、そこから月の光が入ってきていたのですが、やがて小さな影をゆっくり照らし出しました。

明るい場所に姿を現したそれは、フランス人形でした。

あちこち焼け焦げ、ボロボロになった体を震わせながら確かに歩いてきていたそうです。

それを見るが早いか、知人達は一目散に逃げだしました。

建物の目の前に停めておいた車に乗る時間も惜しくて、そのままダッシュで坂道を走り抜けて民家のある場所に着くまで一秒も立ち止まれなかったそうです。

明るくなるまでまんじりともせずにコンビニで過ごし、朝になってから恐る恐る車を取りに戻った時は、なんの気配もなかったとのこと。

今までいろいろな心霊スポットに出向いていた知人達でしたが、あんなものを見たのは初めてだったそうです。

「ビビり過ぎて死ぬかと思った」と最後に彼は語りました。

茨城県の竜宮城

有名な実話です。

茨城に竜宮城っていう、おじいさんが一人で住んでる家があるんだけど、外観が寂れた遊園地みたいに改装してあったんです。

近所に「竜宮城、この先→」みたいな立て札立てたり、ヘタな乙姫の絵とかが壁に書いてあったり、入り口に何故か炊飯器が置いてあったりしてもう滅茶苦茶。

ジイさんもブッ飛んだ街の名物ジイさんとして有名になって、探偵ナイトスクープや特ホウ王国にも実際「竜宮城」が何度か取材されたくらいなんだけど、そのジイさんが死んで家を片す事になってからが恐怖。

壁からおばあさんの白骨死体が出てきたんです。
何年も前に殺して壁に埋め込んだらしい。

つまり、壁に埋めたバアさんの死体ある部屋を臭気を消して外界から隔離する部屋にするために家を奇怪にしてカモフラージュしてたらしい。
辻褄合わせるためにずっとキチガイのフリをしたって事。

どっかに竜宮城の写真を載せたサイトがあった。なんとも言えない寒気がしたよ。

茨城県某所

5、6年前茨城県某所を自転車で遊んでいたとき、ふと入ったことのない路地を見つけた。
上り道で上を見ていると山というか丘というか、木で覆い隠されているような場所だった。
好奇心だったのかなんだったのか、登りたくなったので、進んでみることにした。
一番上で下を見ると、澄み切った池があった。
ふと見ると、鯉が数匹泳いでいた。
見かけから5,60cmくらいだったと思う。
しばらくそこで違うみなれない風景を見ていると、
池の方からオゥゥゥという声?と共に、鯉がバシャ!!と飛び跳ねる音が聞こえた。
びっくりして見に行くと、真っ黒な尻尾のようなモノが見えた。
しばらく見ていると、鯉の腹だけが食われた死骸が浮いてきた。
不思議に思い、ずっと見ていると今度は真っ黒な蛇のようなものがこっちを池の中からずっと見ている。
びっくりしたのは、その顔の大きさが一匹の鯉ほどの大きさがあったことだった。
その後、その顔はゆっくりと水の中に消えていった。
結構暗くなっていて、帰って色々と調べてみたがどこにもそのような生物のことはことは載ってもいなかった。
後日、改めて行ってみると、以前の澄み切った池ではなく、濁った池になっていた。
アレはなんだったのだろうか・・・・・
もしかすると、竜神とか、池の主的なものだったのか・・・・・
池の水は今も濁っている。

水戸駅のホーム

だいぶ昔のことなんだけど。

学生時代、茨城県水戸市に住んでいた。
用事があって東京に行くことになり、水戸駅のホームで特急を待っていた。
『間もなく、上り列車が参ります』のようなアナウンスがあり、何となくスーパーひたちがやってくる勝田方面を見る。
だいたいアナウンスがあれば電車はもう見えているはずなのに、見えてこない。
あれ?と思ったら、線路の2本線の間、ほぼ中央の低い位置を、何か丸い物が飛んでくる。
何だあれと思いながら見ていると、見る間に近づいてきた。
生首だった。
かなりのスピードで駆け抜けて行ったが、確かに生首だった。
片目が飛び出しているのまでよく見えた。
うわーっ!!って感じに口を開いた生首は、そのまま東京方面に走り去った。というか飛び去った。
あまりにも唐突で、あまりにもリアルな生首で、あまりにも非現実的な状況。ただ呆気にとられて見送った。
少ししてから、『勝田-水戸間で人身事故発生のため、電車が遅れております』とアナウンスがあった。

頭を叩かれた

親戚の集まりがあり、家族で茨城の祖母宅へ行った時のことです。今から大体8年ほど前ぐらいですかね。
私の父方の親戚は、毎年夏休みに2、3日間ほど全員が集まります。
ご先祖様の墓参りなどを一族全員で済ませ、あとはひたすら宴会という、
大人にとっては楽しくて子供にとってはちょっとつまらない、そんな集まりです。
当時私は高校二年生。
他の親戚の子供達より少しだけ歳の高い兄姉と私の3人は、大人たちに混じって炭酸ジュースを飲んでいました。
そして、ふと思い出したことがあり、そばにいた父と祖母に思い出話の一つとして6歳の頃の思い出を語りました。


「そういえば6歳の時の初詣で鹿島神宮に行った時、帰ろうとしたところで後ろから誰かに頭スパァンッて叩かれたんだよね。
 お父さんに怒られたかと思ってビクビクしながら後ろ振り向いたのに、お父さんだいぶ後ろの方にいたのよ。
 他の家族とかみんな私より前の方にいて、私の後ろに誰もいなかったの超こわくない?」
言った後、父と祖母はしばらくの間びっくりした顔をしていました。
なにかまずかったかな…なんて焦っていると、父が口を開きました。
「叩かれた指は三本指だったな?」
今度はこちらが驚く番でした。
確かに私はその時、三本指の手に頭を叩かれた感覚がしていたのです。
驚く私を尻目に父はふと笑顔になり、
「なんだそうかー。もう俺の後ろにはいなかったんだな」
はぁ?と思っていると、祖母が私に説明してくれました。
実は、頭を三本指で叩かれたのは私で四人目。
私の前は父が、父の前は祖父の弟が、その前は曽祖父の母が、やはり6歳の頃に叩かれているそうです。
父が頭を叩かれた時、祖母が懇意にしている『視る』ことを職業にしている女性に「なぜ叩かれるのか」と伺ったらしいです。
私の家系のご先祖様の一人が守護霊のようになってくれていて、叩かれるのは代替わり瞬間なのだと。


要するに、叩くのは『今日からお前の後ろにいることにしたぞ』という合図だと。
三本指なのは、守護してくれているご先祖様が生まれつき右手に三本の指しかなかったからだそうです。

と、実はここまでが前置きでして、つい先日またスパァンッと三本指で頭を叩かれました。
一人の人間が2回も叩かれるのはなかったそうで、こわやこわや…と思っていたところ、
祖母が懇意にしている前述の女性から祖母へ連絡がありました。
「あなたのお孫さん、最近良くない類のものばかりを集めている。
 その収集物のせいで悪いものがいっぱいお孫さんに寄り付いているが、本人は全く気付いていない。
 お孫さんに今ついている守護霊が『追い払うのもきりがない』と大層ご立腹の様子だから、
 お孫さんによくよく忠告しておきなさい」


良くない類の収集物って、
最近ハマってる怖い話のサイト巡りとか、心霊写真集め(ネットで)とか、ホラー映画鑑賞ぐらいしか思い当たることがなく、
そろそろ控えようかな…と思っています。

地蔵堂

茨城県の常磐自動車道のとあるインターチェンジを降りてすぐの工業団地にあった工場での話。

その工場は夜勤者の交代が夜中の2時で行われていて、
2時で交代して帰る途中の派遣社員が、単独での自動車事故で死亡した。
派遣会社の営業が現場に花を供えに行くと、事故現場には既に小さな地蔵堂があって、
近所に住むと思われるお婆さんが花と水をお供えしていた。
が、地蔵は古い。ずっと昔からあったように見える。

派遣社員の営業はお婆さんに挨拶して、ここであった事故について話を振ってみたそうな。
するとお婆さんが言うには、この場所は昔から交通死亡事故が多くて、事故死者の供養の為にこの地蔵堂が建てられた。
お婆さんは毎日毎朝この地蔵に水と、日によって花や団子や饅頭などをお供えするのを日課にしていた。
ただ、先日、熱を出して頭痛も酷く、起き上がれずに1日寝ていた日があって、日課のお供えが出来ない日があった。
翌日なんとか起きられたのでお地蔵さんにお供えしにいったら、事故を起こした派遣社員の車を発見したそうな。

話の最後にお婆さんは「あたしのせいなのかねぇ……」と語り、
その時のお婆さんの悲しそうな気落ちした表情が忘れられないと、派遣社員の営業だった人は言っていた。


書き忘れたけど、
地蔵堂が出来てからは死亡事故どころか普通の事故もパッタリと無くなってたのに、
たまたまお婆さんがお供え出来なかった日に何十年ぶりかの事故、しかも死亡事故が起きたとの事で、
本当にお婆さんは落ち込んでいたようだと営業の人は言っていた。

ちび〇子ちゃん

私が幼稚園児の時に体験した話です。
当時私は茨城県のとあるマンションに住んでいました。

そのマンションの近くには踏み切りがあり、よくパトカーや救急車が来てはサイレンを鳴らしていました。
人身事故多発。注意。
そんな言葉が書かれた看板が踏み切り近くに立て掛けられているのを、幼稚園帰りによく見ていました。
それほどそこでは人身事故が多かったんです。
頻繁にニュース番組で特集されるほどでした。
そんなある日。
いつもの帰路を、幼稚園に迎えに来た母と手を繋ぎ、その日の出来事を話しながら歩いていました。
話は弾み、気がつけばマンション近くまで来ていました。
母と笑いながら、そのまま踏み切り真横のゴミ捨て場を通りかかろうとした時、突然邪悪なナニカを感じました。
視線。
それは私の動きを瞬時に止め、冷や汗をタラリと垂らすほどの嫌な”視線”でした。
しかし、隣に居る母はそれに気づいた様子もなく、依然にこやかに歩いています。
「こちらを見てる人は誰だろう」
気になった私は恐る恐る視線の先を見てしまいました。
そこに居たのは、傷だらけの少女でした。
全身血だらけ。
捻切れそうな手足からは血が流れ出し、少女の服を真っ赤に染めていました。
髪はおかっぱ、目は虚ろ。
歳は7〜10歳位でしょうか。
一部以外は漫画の「ちびまる子ちゃん」に格好がそっくりです。
関節は逆を向き、立ってるのもやっとな様子でした。
顔もボロボロで、口はほとんど形も残っていません。
その口がニタァと口角を上げ、クックックと肩を揺らしています。
こちらを見て笑っている様子でした。
ゴミ捨て場のその異様な光景は、今でも鮮明に覚えています。
「この子はなんでこんなボロボロなんだろう。というか周りの人はこの子に気づいていないのかな。全くそちらに見向きもしない。まさか…幽霊…かな。…怖い…」
私は怖くなりました。
もともとその踏切近くでは良い噂を聞かなかったのです。
「またあそこで事故が」
「幼い子が電車に巻き込まれて…」
「サラリーマンが…主婦が…お爺ちゃんが…」
「日夜亡くなった方々の幽霊が…」

…私は「早く帰ろ!」と母の手を引っ張って、マンションへと走り始めました。
「ちょ、ちょっと待ってよ」と母はよたよたしながら私について来てくれました。
ある程度走った時、後ろをバッと振り向きました。
しかし、もうそこには誰にも居ませんでした。

家に着いた時、真っ先に母に尋ねました。
「あの踏切横のゴミ捨て場に、こういう女の子居たよね!」と。

しかし母からは、
「いや?そんな子居なかったわよ。それよりあそこらへんは踏切やその前の横断歩道で事故が多い場所なんだから!いきなり走ったりしたら危ないでしょ!もう!駄目だからね!」
と注意されてしまいました。
やはり母には何も見えていない様子でした。

今でもよくその出来事を思い出します。
あの子は何故私にだけ見えたのでしょうか?
私に何かメッセージを伝えたかったのでしょうか。
それとも…

引用元:怪談収集サイトHorror Holic School https://www.horrorholicschool.com/

一本杉

茨城県日立市の山奥の閑散とした道路のど真ん中に、一本の大きな杉が立っている。
普通、道路のど真ん中に木が立っていたら邪魔なのにそれは何十年の月日が立ってもそこに立っている。

だが市役所は一本杉を切ろうとはしない。
しかもご丁寧にお札とドでかいお祓い用の縄みたいなのが巻き付いている。

なぜか?

その昔、山を開拓しているときに当時は3本の杉が立っていた。
2本目を切り終わり、最後の3本目を斧で幹を切ろうとした瞬間、幹に刃が弾かれ、斧の刃がその人の首を切断してしまい死亡した。




月日が経ち、再び一本杉を切断しようとした人も切ろうとした途中で不慮の事故で死亡。
その後も一本杉を切ろうとした人は次々と死んだり大怪我をしていった。
そして遂には誰も切ろうとはせず、未だにそこに存在している。

そんな場所に3年前の高校2年のときに、一本杉を過ぎた場所にあるキャンプ場に遠足で行くことになった。
楽しい時間が過ぎて学校に着いた時に、廊下が少しざわめいていて何だろうと思ったら中学の同期の奴が一本杉を写メったらしい。

そこには幹の所に女の顔が三つと一本杉の先にある崖の所に首をつった人が写っていたらしい。
ぶっちゃけ怖くてみれなかったから話を聞いただけだが、まぁ一本杉なら当たり前だなと思った。

噂では一本杉を切れた人には市から100万円がもらえるらしい。
試す人は、一本杉の住人になることを覚悟してください。

塞がれた部屋

これは2年前、当時、中学3年生だった時の出来事
父親の仕事の関係で茨城にある筑波市という所に引っ越した
正直3年生のこの時期に転校なんて最悪だと思っていたけど
仕事では仕方ないと半分気分は落ち込んでいた
そんな俺の気分を更に落としたのがボロクソな引越し先の家
初めて訪れた時は長い掃除の幕開けと覚悟をした
庭はお菓子やら何かの袋のゴミが散乱していて酷い状況だった
更に驚いたのが庭に面している家の窓ガラスが割れていたこと
おいおい、ここの管理者は何してるんだと溜め息が出た

しばらく庭を見ていると2階から父親の声がした
父親「おーい和也(俺の名前)車からゴミ袋持って2階に来てくれ」
そう言われてゴミ袋を持って玄関へと入る
入った瞬間感じたことだけど、この家・・・あまり好きになれない
もう直ぐ昼になるってのに家の中は薄暗かった
それ以前に雰囲気的に嫌な感じがしていた
玄関から正面は階段になっていた、廊下を真っ直ぐ進んだところには台所とリビング
もう一つは居間のようだ

2階では母親と父親それと弟がかたずけてるのかガサガサと音が聞こえていた
ちなみに俺の家庭は4人家族だ
2階に上げって行くと3人でかたずけをしていた
父親「よし、徹底的に綺麗にすんぞ、お前もやれよ」
嫌な顔をしながら下に落ちているゴミをかたずける、しかし本当に汚い
以前住んでたやつだろうけどよくこんなにも汚せたもんだ
冷凍食品の袋やらカビの生えたうまい棒らしきお菓子
本当に最悪だ

ゴミを拾いながら進んでいくと突き当たりに着いた
ん?左の壁に目を向けると壁の1ッ箇所に異様なまでにガムテープが貼られていた
壁は壁なのだが辺りの壁と見比べると色が白い
というか部屋なのか?
白い部分はまるで扉がそこにあったかのように形作られていた
間取りから見てもそこは部屋がある場所と一致している
何で扉の部分を埋めてしまっているのだろうか?
俺「ねえ何でここ入れないようになってんだ?」
俺が問いかけると父親が来た
父親「なんだこりゃ?まいったな~こんな話聞いてないよ」と父親はブツブツ言いながら携帯を
取り出して階段を下りていった

父親が下りていって直ぐ弟が来た
弟「どうかしたの?」
俺「ここの部屋、扉が塞がってんだよ」
弟「え?これ扉なの?すげー」
弟は珍しい物を触るかのように壁を触っている、すると弟が壁の真ん中のガムテープへと目を移す
弟「なあ兄貴、ここに貼ってあるガムテ緩くね?」
マジで?とガムテープの部分を触ると少し凹んだ
俺「もしかしてこの部分壁になってないのかもな」
弟「剥がしてみっか」
弟は壁に貼ってあるガムテープを勢い良く剥がそうとしたが滅茶苦茶に貼られてるせいか
少し剥がれて途中で切れてしまった
だけど剥がした部分に少しだけ穴が見えた、どうやら本当に壁にはなっていなくて
ガムテープで穴を塞いでるようだ

穴を見た弟はもう一息とばかりに残りのガムテープを引き剥がす
小さく露出していた穴はどんどん広がっていき全てのガムテープを剥がし終えた時には
直径50cm程の穴が姿を現していた
弟「なんだここだけ入れるようになってるじゃん、中どうなってんだろ」
穴の中を覗く弟
弟「うわ~すっげー真っ暗だ何も見えない」
俺「窓から光差し込んでないのか?」
俺は弟をどかし中を覗く、中はたしかに真っ暗だった1つの光もなくただ暗闇だけが中に広がっていた
そこへさっき下りていった父親とこの家の管理人がやってきた
父親「お前達なにしてるんだ、何だこの穴?」
弟「ガムテ付いてたから剥がしたら穴が開いてたんだよ」
父親「なんだ穴まで開いてるのか・・・柳さん(管理人の苗字)これ事前に話してくれないと
   困りますよ」
柳「ほ・・本当に申し訳ないです・・・・・・・」
・・・・・・・
柳さんは謝ったあとすんなり黙ってしまった、妙なことに穴の方を見ようとしてない
表情からは怯えてるようにさえ見えた
柳「あ、ああのこの部屋の対処を考えたいので下に移ってもらってもいいですか?
  詳しいことは下でお話します」
父親「そうですね、このままじゃ困りますし部屋が使えないんじゃ不便ですし」
そう言って2人は1階に下りて行った

俺は気になる事があったから1階に下り外に出た、気になるのはさっきの塞がれてた部屋の
窓側だ部屋があると思われる外側に行ってみたが不思議なことに部屋の窓のような
部分は見当たらなかった
だけど窓があったと思われる箇所はあった、あそこも塞がれてるのか周りの白黒い壁と違って
白い色がはっきりとしていた
5分くらい経って玄関から柳さんと父親、母親が出てきた
柳「本当に申し訳ありませんでした、工事はこちらで頼みますので日程が決まり次第
  報告いたします、では失礼します」
父親・母親「お気をつけて」
俺「話ついたの?」
父親「ああ、とりあえずあの壁壊して部屋を普通に使えるようにしてくれるってさ
   費用も向こうが負担してくれるし、まあ言うことなしだな」

弟「うわああああ!」
ドタドタドタドタ
突然弟が叫びながら階段を物凄い勢いで下りてきた
母親「ちょっとなに?大声なんか出して」
父親「おい!周りに迷惑だろ」
弟「2階の真っ暗な部屋・・・何かいる・・・」
弟は怯えた顔でそう言った
弟「中に入ろうとして顔を中に入れたんだ、そしたら奥の方からなんか這いずるような音が聞こえて
  なんだろうと思ってしばらく聞いてたんだけどなんか変で・・・」
母親「ねずみか何かじゃないの?そんなに怯えるようなことじゃないでしょ」
弟「違うんだよ!ねずみとか動物とかそんなんじゃない、なんかを引きずってるような音なんだよ」
母親「大き目の動物が迷い込んだのかもね、それとあの穴塞いでおかないと、あなたお願いね」
父親「わかった、まあ気にすんな大きなねずみが住み着いてんだろ」
弟「・・・・・・」
弟はもう話しても無駄だなと言わんばかりに車の中へと閉じこもってしまった

俺は興味が沸いたので懐中電灯を持って2階へと行って穴の中を覗いて見た
一筋の光が真っ暗だった部屋の中を薄く照らす
中は荷物やダンボールの箱でいっぱいだった
耳を澄ましてみるが弟の聞いたような引きずる音は聞こえなかった
・・・・・
こうしていると不気味な気分になってくる、2階には自分しかいないことを思いだす
途端に寒気がした
階段から父親が上がってきた
父親「何してんだ?」
俺「ちょっとねずみ見てみようかと思ってね」
父親「中はどんな感じだ?」
俺「普通、物置みたいな感じだったよ」
父親「ってことは工事が来たら荷物の処分もしなきゃ駄目か、はぁ・・大変だな
   しかしなんだって前の人はこんな風にしちまったのか、窓や出入り口まで
   塞いじまうなんてな」
たしかな疑問だ、物置なら物置でそのままにしておけば良いのにわざわざ塞ぐ理由がわからない
部屋が1つ多いぐらいで別に困ることもないと思うんだが
そんなことを考えてる内に父親は壁の穴を布とテープで塞いでいた
塞ぎ終えると父親は1階へと下りていった
俺も1階へ行こうとした時穴の方を無意識にチラ見してしまった
あれ?・・・・なんか変だ
布の部分が膨らんでる?父親は真っ直ぐピンと張っていたはず
かすかに動いてるようにも見える・・・・
全身に鳥肌が立ち始める・・・何かが・・何かがまるで穴から出ようとしているみたいだ
俺は怖くなって急いで1階へと下りた

リビングへ向かうとだいぶかたずいていた
そこで部屋を決めることになった
話し合いの結果父親と母親が1階の居間、俺と弟が2階の部屋となった
本来なら2階に2部屋の予定で俺と弟は別々の部屋の予定だったが
もう一つの部屋があの状態なので工事が来るまでの間我慢ということになった
しかし弟が2階は絶対嫌だと言って聞かないのだ
あまりにも拒否するので仕方なく2階のもう一つの部屋が空くまでリビングが弟の仮部屋となった
俺とはそんなに嫌なのかとも思ったが聞いたところ昼の一件で2階が怖くなったとのこと
小学5年にもなって何を言ってるんだとも思ったが弟の気持ちはわからなくもない
俺も昼間のあれは流石に見間違いと思いたくなるほどだ
そう考えた途端また2階へあがるのが怖くなっていた

俺まで文句を言っていては仕方ないので部屋の荷物をかたずけるため2階へと向かう
しかし夕方になると2階がとてつもなく暗く感じる、階段の下で見上げて見るが
凄く怖い
今にも上から幽霊とかが下りてきそうだ
俺は一段ずつ階段を上っていく、しだいにあの穴が見えてきて俺は確認してみた
やはり膨らんでいない、じゃあさっき見たのは気のせいなのか?
気にしないでおこう、きっと引越しで疲れてるのかもしれない
俺は恐怖を紛らわすために無理矢理そう思い込むことにした
俺の部屋の整理が終わって俺はベッドに寝転がった
疲れていたせいもあって俺はそのまま寝てしまった
ザザザザ・・・ッゴ ザザザザ・・・・ッゴ
浅い眠りのなか廊下の方からの音に気づいた
目を覚まして時計を確認すると18時を過ぎていた、部屋が真っ暗でそれに廊下からの音にビビって
俺は急いで部屋の電気を点ける
ザザザザ・・・ッゴ
音はまだしている、廊下のドア越しに耳をつけるとやはり廊下の奥の方で音がしてるようだ
距離からすると恐らくあの穴の開いてる場所付近だ

ザザザザ・・ッゴ
引きずってる?いや、何か引っ掻いてる音な気がする
弟が言っていたのはこのことなんだろうか?
2分ぐらいして別の音が入った
キ・・キキ・・プツッ・・・
そんな感じの音が混じってきている
俺は怖かった、なんせこの音を出しているのは家族の誰でもないとなんとなく察していたから
プツプツッ・・・
もしかして!?
俺は一気に冷や汗をかいた、なんとなく音の正体がわかった気がした
テープだ、テープが壁から剥がれる音
得たいの知れない何かはテープを剥がしてる
それから恐怖の時間が始まった、俺は部屋からも出られない状況に陥っている
家族はたぶん1階にいるだろうけど恐らく上がってこないだろう
俺はとても恐怖した、どうすれば良いのかがわからない
ただじっとその音を聞くしかなかった

そして最悪な恐怖が俺を襲った
バサッ
何かが床に落ちた音それも薄く軽い物が、たぶん壁に貼ってあった布が落ちたのだろう
ギギ・・・ギィ・・
床がきしむ音とサーという這うような音が聞こえてきた
言い知れない恐怖が全身を包み込む
目には涙が溜まっていた、こんな経験は初めてだったからそれにそれが得たいの知れない何か
という現実が更に恐怖を煽っていた
そいつの這う音は着実にこちらに近づいていた
俺はある決断をする、それは大声を出すことだ、大声をだせば1階にいる家族が気づいて
2階に上げって来てくれると思ったからだ
いざ声を出そうとしたが果たして1階に家族がいるのか不安になってきた
もし出かけてていなかったら?その場合俺は今廊下にいる何かに自分の居場所を教えるような
ものではないだろうか
いやもしかしたら既に相手にはわかってるのかもしれないが・・・
もうなりふり構ってなれなかった俺は渾身の叫び声で「うおおおおおおおおおお!!!」
と叫び続けた
廊下の音も聞こえないぐらいの声が家中に響く、肺の中の酸素をこれでもかというぐらい使い切り
俺は叫んだ

息があがっていた、叫びが止んで廊下に耳を澄ますと音はしてなかった
そこへ階段を上がる音が聞こえてくる
俺はその音だけで安心していた
ガチャと扉が開きそこには怒っている父親が立っていた
父親「おまえ何時だと思ってるんだ近所に迷惑だろ」と頭をガツンと叩かれた
だがそんな父親の怒りより俺には廊下の音の方が怖かった
父親と一緒に1階へと下りる最中、ふと穴の方へと目がいった
布が取れていた、俺は父親に布が取れていることを伝えると父親は「あれ?何でだ?」と言いながら
布を貼り直した
やっぱり何かが出てきたことを俺は確信した、この家には何かいるのかもしれないと思い始めた
晩ご飯の最中俺はさっきの出来事を話してみた、だけど父親や母親は冗談だと思ってるらしく
ただ笑っているだけだった
だが唯一、弟だけは聞きたくもないかのように顔を下に向けている
俺は昼のことが気になった弟は音が聞こえただけにしては凄く怯えてるようだったからだ

晩ご飯が終わると俺は弟に昼に2階の穴で何があったのか聞いてみた
弟は嫌な顔をして話したくないの一点張りだったが俺がしつこく聞くと弟は重い口を開いて言った
弟「兄貴が1階に下りて行った後、俺さ穴の中に顔入れて中を確かめようとしたんだよ
  中はもちろん真っ暗で何も見えなかったんだけどさ次第に奥から音が聞こえ初めてさ
  俺も最初はネズミか何か動物かと思ったんだけど何て言うかそんな感じじゃないんだよね
  それでしばらく聞いてたんだけど廊下の薄明かりで見える範囲に突然・・・・」
弟はそこで黙ってしまった、俺は突然なんだよと聞くと
弟「・・・・手らしき物が見えたんだ・・・・・それで怖くなって急いで下りてきたってわけ・・・」
俺はかける言葉もなかった、いや言葉が出てこない
そんな話を聞いてしまった俺はさすがに夜は部屋に戻る気にはなれなかった
親を説得して弟と同じリビングで寝かせてもらうことにした
正直その夜はぐっすり眠れなかった今も2階で得たいの知れない何かが潜んでると思うだけで
これからの家での生活が憂鬱になった

次の日朝ご飯を食べ終え俺は学校へ行く準備をしなければならなかった
今日は転校初日で大事な日、父親も車で一緒に行くことになってる
いざ準備をしようとして俺は気づいた制服も鞄も部屋にあることを
俺はどうしようかと迷ったが恥を承知で弟に怖いから一緒に来てくれと頼んだ
弟は仕方ないとばかりに俺の後をついてきてくれた
階段を上がり穴の方を見てみる・・・布が落ちてる
もしかしたら父親が貼り直したのが弱かったのかもしれないが俺は何かがまた出てきたんだなと思っていた
穴を見た弟は怯えていた、俺は直ぐに部屋へと入り必要な物をまとめてリビングに置くことにした

その日は無事に学校も終わり俺は地図片手に家へ帰ってきた
玄関に入ろうとしたが鍵がかかっている
もしかして誰もいないのかなと気分が暗くなった
母親はたぶん弟の向かいに行っているのかも
仕方ないと合鍵で玄関を開く、家の中は静まり返っていた
俺は急いでリビングにいき電気を点けるテレビをONにし音量をなるべく上げた
2階へはまったく行く気がしなかった、もしかして今も2階のあの穴の部屋に何かがいるのだろうか?
それで俺の帰ったのを知ってるのか
そう考え始めるとどうにも恐怖に負けてしまう、ソファーに座りテレビを見ていると
眠気が襲ってきた
俺は寝てれば時間が過ぎてそのうち親も帰ってくるだろうと寝ることにする
もちろん静かなのは嫌なのでテレビは点けっ放しだ

ガン!
その音で俺は目を覚ました
・・・・・・・
辺りは真っ暗だった点いていたテレビも何故か消えている
俺「お母さん?・・・」
一言そうつぶやいた、あまりにも小さい声で、どうやら家族はまだ帰っていないらしい
窓から入る薄明かりを頼りにテレビのリモコンを取るが電源が点かない
どうやら停電のようだ、でも妙だ、周りの家は停電してるわけではなかった
俺の家だけ?と疑問に思いながらさっきのガンと言う音はブレーカーの落ちた音だと理解した
しかしブレーカーが落ちるほどの電気は使っていないと思っていたんだが
故障かなにかだろうか
このままでも仕方ないのでとりあえず玄関にあるブレーカーを見に行くことにした
それに真っ暗なままでは怖すぎる
リビングを抜け廊下へと出る

廊下はかなり暗かった・・・・・何より怖いのが玄関に行く途中に2階への階段があること
俺は音を立てないようにゆっくりと足を踏みしめる
ゴッ
俺「!?」
俺は一瞬びくっとなった、足が廊下に置いてあった荷物に当たったのだ
・・・・・・・
嫌な静けさが俺を包む、ようやくブレーカーの所まで辿り着く
スイッチを上に上げるが・・・まったく点かない、俺は完全に混乱した
なんで点かないんだ?
ズズズ・・・
その時上の方で小さく音がした聞き覚えのある音
ギィ・・・ ギィ・・ザザザ・
何かが這う音と這いずるような音・・・
それは確実に上から聞こえる音だった、あの穴だ
俺はもう動けなかった何故か座り込んでしまってまったく動く気になれない

ぺタ・・・ぺタ・・
音が近づいてくる、なんとなくだけど階段を下りてるような気がした
・・・・・・・・
俺はただひたすら階段の方を見ていたというか見るしかできなかった
足や歯がガクガク震える
ぺタ・・・
階段の5段目ぐらいに何か黒い物体のような物が見えてきた
そいつは人なのかわからないが手のような物がたしかにあった
俺の目は焦点を合わせられなくなっていた目が回る・・・吐き気も・・・
心臓がバクバクと・・・・
そこで俺の記憶は途切れた
目が覚めたとき俺は2階の部屋で寝ていた
夢だったのか?それならそれでありがたいと思った
部屋の外ではないか機械音がしている、部屋を出ると穴のあの壁を工事業者の人達が壊していた
何か俺の中でものすごく安心したのを覚えている

家族に話を聞いたところ俺は玄関の所で倒れていたらしい
見つけたのは母親でびっくりした母親が救急車を呼んだらしいが別に俺に何の異常もなかったようだ
父親もその後急いで帰ってきてくれたらしく部屋に運んだのは父親だそうだ
その後いろいろと昨日のことを聞かれたが俺は話す気にはなれなかった

穴の部屋は壁が壊され窓の方も塞がっていた壁を取り壊し光が差し込むようになっていた
部屋の中は子供用の玩具や絵本が散乱していた
どうやら子供部屋だった感じみたいだ
部屋を改装してからは不思議とあの音は聞こえなくなっていた
弟もすっかり平気になったみたいで俺と一緒の部屋で寝るようになった
だけど改装したとはいえあの部屋を使う気にはなれなかった
俺が中学を卒業すると同時にあの家を引っ越した
けっきょくあれが何だったのかは今となってはわからない

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