──私の古傷が痛んだ

入る前から嫌な予感を感じ取っていたからだ。

私は恐る恐る玄関のドアの鍵をはずし、開けた。

気が付いたら病室にいた。


──私の背中の古傷が痛む

同時に頭も痛い。

見回すと、近所のおばちゃんと警官、医者が取り囲んでいた。

みんな無言で下を向いている。

…いつものように学校から帰り……

ドアを開けた後……中に入って寝室で見たもの…。

目に入ったのは血だらけの両親だった。

母が、父が、無残な姿をしていた。

瞬間、叫んで倒れ込んだ。

その後聞こえたあの足音と掛け声は、

近所のおばちゃんのものだったようにも思う。

警官が促し、私はついて行く。なおも追憶は続く。

うちは共働きで、平日は二人とも朝早くに出掛け、帰るのは遅い。

いつもなら帰っても二人とも居ないのに、何で家にいたんだろう……。

そうか…あの日は…私の誕生日…。

両親は、二人そろって休みをとってくれたのだろうか…。

そんなこと、今まで一度もなかった。

私より仕事優先だった。

だけど今日は違ったのだ。

なのに、二人は………。

出典意味が分かると怖い話【解説つき】 - 古傷が痛む

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