彼は私から視線を外さず再び黙り込んだ。
私もかける言葉が見当たらず、沈黙する。
どこまで知っているのだろう。何を言いたいのだろう。
突然彼が聞いたこともないような声で叫ぶ。
「ムシダヨオレハムシナンダヨジベタハイズリマワルムシナンダヨ」
彼は口から黄色い液体を吐き出しのたうちまわる。
毛布が跳ね飛ばされ、呼吸器や点滴が外れ、彼の動きはいっそう激しくなる。
彼の叫びは止まらない。
「ムシダヨオレハムシナンダヨ」
目線だけは外さず、彼はダンゴムシのような触手を蠢かせ続けた。
逃げるように私は病室を出た。
その後彼には連絡をとってない。
彼からも連絡はない。

出典オレハ蟲ダヨ

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