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<閲覧注意>ネットで話題の本当にあった怖い話まとめ(2)

<閲覧注意>ネットで話題の本当にあった怖い話をまとめました。

更新日: 2019年10月16日

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<閲覧注意>ネットで話題の本当にあった怖い話をまとめました。

kent303さん

リンフォン

先日、アンティーク好きな彼女とドライブがてら骨董店やリサイクルショップを回る事になった。
俺もレゲーとか古着など好きで、掘り出し物のファミコンソフトや古着などを集めていた。
買うものは違えども、そのような物が売ってる店は同じなので、楽しく店を巡っていた。
お互い掘り出し物も数点買う事ができ、テンション上がったまま車を走らせていると、一軒のボロッちい店が目に付いた。
「うほっ!意外とこんな寂れた店に、オバケのQ太郎ゴールドバージョンが眠ってたりすんだよな」
浮かれる俺を冷めた目で見る彼女と共に、俺は店に入った。
コンビニ程度の広さの、チンケな店だった。主に古本が多く、家具や古着の類はあまり置いていない様だった。
ファミコンソフトなど、「究極ハリキリスタジアム」が嫌がらせのように1本だけ埃を被って棚に置いてあるだけだった。
もう出ようか、と言いかけた時、
「あっ」と彼女が驚嘆の声を上げた。

俺が駆け寄ると、ぬいぐるみや置物などが詰め込まれた、バスケットケースの前で彼女が立っていた。
「何か掘り出し物あった?」
「これ、凄い」そう言うと彼女は、
バスケットケースの1番底に押し込まれる様にあった正20面体の置物をぬいぐるみや他の置物を掻き分けて手に取った。
今思えばなぜバスケットケースの1番底にあって外からは見えないはずの物が彼女に見えたのか、
不思議な出来事はここから既に始まっていたのかもしれない。

「何これ?プレミアもん?」
「いや、見たことないけど…この置物買おうかな」
まぁ、確かに何とも言えない落ち着いた色合いのこの置物、オブジェクトとしては悪くないかもしれない。
俺は、安かったら買っちゃえば、と言った。
レジにその正20面体を持って行く。しょぼくれたジイさんが古本を読みながら座っていた。

「すいません、これいくらですか?」
その時、俺は見逃さなかった。ジイさんが古本から目線を上げ、正20面体を見た時の表情を。
驚愕、としか表現出来ないような表情を一瞬顔に浮かべ、すぐさま普通のジイさんの表情になった。
「あっ、あぁ…これね…えーっと、いくらだったかな。ちょ、ちょっと待っててくれる?」
そう言うとジイさんは、奥の部屋(おそらく自宅兼)に入っていった。奥さんらしき老女と何か言い争っているのが断片的に聞こえた。

やがて、ジイさんが1枚の黄ばんだ紙切れを持ってきた。
「それはね、いわゆる玩具の1つでね、リンフォンって名前で。この説明書に詳しい事が書いてあるんだけど」
ジイさんがそう言って、黄ばんだ汚らしい紙を広げた。随分と古いものらしい。
紙には例の正20面体の絵に「RINFONE(リンフォン)」と書かれており、
それが「熊」→「鷹」→「魚」に変形する経緯が絵で描かれていた。

わけの分からない言語も添えてあった。ジイさんが言うにはラテン語と英語で書かれているらしい。
「この様に、この置物が色んな動物に変形出来るんだよ。まず、リンフォンを両手で
 包み込み、おにぎりを握るように撫で回してごらん」
彼女は言われるがままに、リンフォンを両手で包み、握る様に撫で回した。
すると、「カチッ」と言う音がして、正20面体の面の1部が隆起したのだ。

「わっ、すご~い」
「その出っ張った物を回して見たり、もっと上に引き上げたりしてごらん」
ジイさんに言われるとおりに彼女がすると、今度は別の1面が陥没した。
「すご~い!パズルみたいなもんですね!ユウ(←俺の敬称)もやってみたら」
この仕組みを言葉で説明するのは凄く難しいのだが、「トランスフォーマー」と言う玩具をご存知だろうか?

カセットテープがロボットに変形したり、拳銃やトラックがロボットに…と言う昔流行った玩具だ。
このリンフォンも、正20面体のどこかを押したり回したりすると、熊や鷹、魚などの色々な動物に変形する、と想像してもらいたい。
もはや、彼女はリンフォンに興味深々だった。俺でさえ凄い玩具だと思った。

「あの…それでおいくらなんでしょうか?」彼女がおそるおそる聞くと、
「それねぇ、結構古いものなんだよね…でも、私らも置いてある事すら忘れてた物だし…よし、特別に1万でどうだろう?
ネットなんかに出したら好きな人は数十万でも買うと思うんだけど」
そこは値切り上手の彼女の事だ。結局は6500円にまでまけてもらい、ホクホク顔で店を出た。
次の日は月曜日だったので、一緒にレストランで晩飯を食べ終わったら、お互いすぐ帰宅した。

ユウ(←俺の敬称)

月曜日。仕事が終わって家に帰り着いたら、彼女から電話があった。
「ユウくん、あれ凄いよ、リンフォン。ほんとパズルって感じで、動物の形になってくの。
 仕事中もそればっかり頭にあって、手につかない感じで。マジで下手なTVゲームより面白い」
と一方的に興奮しながら彼女は喋っていた。電話を切った後、写メールが来た。
リンフォンを握っている彼女の両手が移り、リンフォンから突き出ている、熊の頭部のような物と
足が2本見えた。俺は、良く出来てるなぁと感心し、その様な感想をメールで送り、やがてその日は寝た。

次の日、仕事の帰り道を車で移動していると、彼女からメールが。
「マジで面白い。昨日徹夜でリンフォンいじってたら、とうとう熊が出来た。見にきてよ」
と言う風な内容だった。俺は苦笑しながらも、車の進路を彼女の家へと向けた。
「なぁ、徹夜したって言ってたけど、仕事には行ったの?」
着くなり俺がそう聞くと、

「行った行った。でも、おかげでコーヒー飲み過ぎて気持ち悪くなったけど」
と彼女が答えた。テーブルの上には、4つ足で少し首を上げた、熊の形になったリンフォンがあった。
「おぉっ、マジ凄くないこれ?仕組みはどうやって出来てんだろ」
「凄いでしょう?ほんとハマるこれ。次はこの熊から鷹になるはずなんだよね。早速やろうかなと思って」
「おいおい、流石に今日は徹夜とかするなよ。明日でいいじゃん」
「それもそうだね」
と彼女は良い、簡単な手料理を2人で食べて、1回SEXして(←書く必要あるのか?寒かったらスマソ)
その日は帰った。ちなみに、言い忘れたが、リンフォンは大体ソフトボールくらいの大きさだ。

水曜日。通勤帰りに、今度は俺からメールした。
「ちゃんと寝たか?その他もろもろ、あ~だこ~だ…」すると
「昨日はちゃんと寝たよ!今から帰って続きが楽しみ」と返事が返ってきた。
そして夜の11時くらいだったか。俺がPS2に夢中になっていると、写メールが来た。
「鷹が出来たよ~!ほんとリアル。これ造った人マジ天才じゃない?」
写メールを開くと、翼を広げた鷹の形をしたリンフォンが移してあった。
素人の俺から見ても精巧な造りだ。今にも羽ばたきそうな鷹がそこにいた。
もちろん、玩具だしある程度は凸凹しているのだが。それでも良く出来ていた。
「スゲー、後は魚のみじゃん。でも夢中になりすぎずにゆっくり造れよな~」と返信し、やがて眠った。

木曜の夜。俺が風呂を上がると、携帯が鳴った。彼女だ。
「ユウくん、さっき電話した?」
「いいや。どうした?」
「5分ほど前から、30秒感覚くらいで着信くるの。通話押しても、何か街の
 雑踏のザワザワみたいな、大勢の話し声みたいなのが聞こえて、すぐ切れるの。
 着信見たら、普通(番号表示される)か(非通知)か(公衆)とか出るよね?
 でもその着信見たら(彼方(かなた))って出るの。こんなの登録もしてないのに。気持ち悪くて」
「そうか…そっち行ったほうがいいか?」
「いや、今日は電源切って寝る」
「そっか、ま、何かの混線じゃない?あぁ、所でリンフォンどうなった?魚は」
「あぁ、あれもうすぐ出来るよ、終わったらユウくんにも貸してあげようか」
「うん、楽しみにしてるよ」

金曜日。奇妙な電話の事も気になった俺は、彼女に電話して、家に行く事になった。
リンフォンはほぼ魚の形をしており、あとは背びれや尾びれを付け足すと、完成という風に見えた。
「昼にまた変な電話があったって?」
「うん。昼休みにパン食べてたら携帯がなって、今度は普通に(非通知)だったんで出たの。
 それで通話押してみると、(出して)って大勢の男女の声が聞こえて、それで切れた」
「やっぱ混線かイタズラかなぁ?明日ド0モ一緒に行ってみる??」
「そうだね、そうしようか」
その後、リンフォンってほんと凄い玩具だよな、って話をしながら魚を完成させるために色々いじくってたが、
なかなか尾びれと背びれの出し方が分からない。
やっぱり最後の最後だから難しくしてんのかなぁ、とか言い合いながら、四苦八苦していた。
やがて眠くなってきたので、次の日が土曜だし、着替えも持ってきた俺は彼女の家に泊まる事にした。

嫌な夢を見た。暗い谷底から、大勢の裸の男女が這い登ってくる。
俺は必死に崖を登って逃げる。後少し、後少しで頂上だ。助かる。
頂上に手をかけたその時、女に足を捕まれた。
「連  れ  て  っ  て  よ  ぉ  !  !  」
汗だくで目覚めた。まだ午前5時過ぎだった。再び眠れそうになかった俺は、
ボーっとしながら、彼女が置きだすまで布団に寝転がっていた。

土曜日。携帯ショップに行ったが大した原因は分からずじまいだった。
そして、話の流れで気分転換に「占いでもしてもらおうか」って事になった。
市内でも「当たる」と有名な「猫おばさん」と呼ばれる占いのおばさんがいる。
自宅に何匹も猫を飼っており、占いも自宅でするのだ。所が予約がいるらしく、
電話すると、運よく翌日の日曜にアポが取れた。その日は適当に買い物などして、外泊した。

日曜日。昼過ぎに猫おばさんの家についた。チャイムを押す。
「はい」
「予約したた00ですが」
「開いてます、どうぞ」
玄関を開けると、廊下に猫がいた。俺たちを見ると、ギャッと威嚇をし、奥へ逃げていった。

廊下を進むと、洋間に猫おばさんがいた。文字通り猫に囲まれている。
俺たちが入った瞬間、一斉に「ギャーォ!」と親の敵でも見たような声で威嚇し、散り散りに逃げていった。

流石に感じが悪い。彼女と困ったように顔を見合わせていると、
「すみませんが、帰って下さい」
と猫おばさんがいった。ちょっとムッとした俺は、どういう事か聞くと、
「私が猫をたくさん飼ってるのはね、そういうモノに敏感に反応してるからです。
 猫たちがね、占って良い人と悪い人を選り分けてくれてるんですよ。こんな反応をしたのは始めてです」
俺は何故か閃くものがあって、彼女への妙な電話、俺の見た悪夢をおばさんに話した。すると、
「彼女さんの後ろに、、動物のオブジェの様な物が見えます。今すぐ捨てなさい」と渋々おばさんは答えた。
それがどうかしたのか、と聞くと
「お願いですから帰って下さい、それ以上は言いたくもないし見たくもありません」とそっぽを向いた。

彼女も顔が蒼白になってきている。俺が執拗に食い下がり、
「あれは何なんですか?呪われてるとか、良くアンティークにありがちなヤツですか?」
おばさんが答えるまで、何度も何度も聞き続けた。するとおばさんは立ち上がり、

「あれは凝縮された極小サイズの地獄です!!地獄の門です、捨てなさい!!帰りなさい!!」
「あのお金は…」
「入   り   ま   せ   ん   !   !」

この時の絶叫したおばさんの顔が、何より怖かった。

その日彼女の家に帰った俺たちは、
すぐさまリンフォンと黄ばんだ説明書を新聞紙に包み、ガムテープでぐるぐる巻きにして、
数週間後、彼女の家に行った時、アナグラム好きでもある彼女が、紙とペンを持ち、こういい始めた。

「あの、リンフォンってRINFONEの綴りだよね。偶然と言うか、こじ付けかもしれないけど、
これを並べ替えるとINFERNO(地     獄)とも読めるんだけど…」
「…ハハハ、まさか偶然偶然」
「魚、完成してたら一体どうなってたんだろうね」
「ハハハ…」

俺は乾いた笑いしか出来なかった。あれがゴミ処理場で処分されていること、
そして2つ目がないことを、俺は無意識に祈っていた。

姦姦蛇螺

小?中学の頃は田舎もんで世間知らずで、特に仲の良かったA、Bと三人で毎日バカやって荒れた生活してたんだわ。


オレとAは家族にもまるっきり見放されてたんだが、Bはお母さんだけは必ず構ってくれてた。
あくまで厳しい態度でだけど、何だかんだ言ってBのためにいろいろと動いてくれてた。

そのB母子が中三のある時、かなりキツい喧嘩になった。
内容は言わなかったが、精神的にお母さんを痛め付けたらしい。

お母さんをズタボロに傷つけてたら、親父が帰ってきた。
一目で状況を察した親父はBを無視して黙ったまんまお母さんに近づいていった。
服とか髪とかボロボロなうえに、死んだ魚みたいな目で床を茫然と見つめてるお母さんを見て、親父はBに話した。

B父「お前、ここまで人を踏み躙れるような人間になっちまったんだな。母さんがどれだけお前を想ってるか、なんでわからないんだ。」
親父はBを見ず、お母さんを抱き締めながら話してたそうだ。
B「うるせえよ。てめえは殺してやろうか?あ?」
Bは全く話を聞く気がなかった。

だが親父は何ら反応する様子もなく、淡々と話を続けたらしい。
B父「お前、自分には怖いものなんか何もないと、そう思ってるのか。」

B「ねえな。あるなら見せてもらいてえもんだぜ。」
親父は少し黙った後、話した。

B父「お前はオレの息子だ。母さんがお前をどれだけ心配してるかもよくわかってる。だがな
、お前が母さんに対してこうやって踏み躙る事しか出来ないなら、オレにも考えがある。
これは父としてでなく、一人の人間、他人として話す。
先にはっきり言っておくがオレがこれを話すのは、お前が死んでも構わんと覚悟した証拠だ。それでいいなら聞け。」

その言葉に何か凄まじい気迫みたいなものを感じたらしいが、いいから話してみろ!と煽った。

B父「森の中で立入禁止になってる場所…知ってるよな。あそこに入って奥へ進んでみろ。
後は行けばわかる。そこで今みたいに暴れてみろよ。
出来るもんならな。」

親父が言う森ってのは、オレ達が住んでるとこに小規模の山があって、そのふもとにある場所。樹海みたいなもんかな。
山自体は普通に入れるし、森全体も普通なんだが、中に入ってくと途中で立入禁止になってる区域がある。
言ってみれば四角の中に小さい円を書いてその円の中は入るな、ってのと同じできわめて部分的。

二メートル近い高さの柵で囲まれ、柵には太い綱と有刺鉄線、
柵全体には◇が連なった白い紙がからまってて(独自の紙垂みたいな)、大小いろんな鈴が無数についてる。
変に部分的なせいで柵自体の並びも歪だし、とにかく尋常じゃないの一言に尽きる。

あと、特定の日に巫女さんが入り口に数人集まってるのを見かけるんだが、その日は付近一帯が立入禁止になるため何してんのかは謎だった。
いろんな噂が飛び交ってたが、カルト教団の洗脳施設がある…ってのが一番広まってた噂。
そもそもその地点まで行くのが面倒だから、その奥まで行ったって話はほとんどなかったな。

親父はBの返事を待たずにお母さんを連れて2階に上がってった。Bはそのまま家を出て、待ち合わせてたオレとAと合流。そこでオレ達も話を聞いた。

A「父親がそこまで言うなんて相当だな。」

オレ「噂じゃカルト教団のアジトだっけ。捕まって洗脳されちまえって事かね。怖いっちゃ怖いが…どうすんだ?行くのか?」

B「行くに決まってんだろ。どうせ親父のハッタリだ。」

面白半分でオレとAもついていき、三人でそこへ向かう事になった。あれこれ道具を用意して、時間は夜中の一時過ぎぐらいだったかな。

意気揚揚と現場に到着し、持ってきた懐中電灯で前を照らしながら森へ入っていった。軽装でも進んで行けるような道だし、
オレ達はいつも地下足袋だったんで歩きやすかったが、問題の地点へは四十分近くは歩かないといけない。

ところが、入って五分もしないうちにおかしな事になった。
オレ達が入って歩きだしたのとほぼ同じタイミングで、何か音が遠くから聞こえ始めた。夜の静けさがやたらとその音を強調させる。
最初に気付いたのはBだった。

B「おい、何か聞こえねぇか?」

Bの言葉で耳をすませてみると、確かに聞こえた。落ち葉を引きずるカサカサ…という音と、枝がパキッ…パキッ…と折れる音。それが遠くの方から微かに聞こえてきている。

遠くから微かに…というせいもあって、さほど恐怖は感じなかった。人って考える前に動物ぐらいいるだろ、そんな思いもあり構わず進んでいった。
動物だと考えてから気にしなくなったが、そのまま二十分ぐらい進んできたところでまたBが何か気付き、オレとAの足を止めた。

B「A、お前だけちょっと歩いてみてくれ。」

A「?…何でだよ。」

B「いいから早く」

Aが不思議そうに一人で前へ歩いていき、またこっちへ戻ってくる。
それを見て、Bは考え込むような表情になった。

A「おい、何なんだよ?」
オレ「説明しろ!」

オレ達がそう言うと
Bは「静かにしてよ?く聞いててみ」と、
Aにさせたように一人で前へ歩いていき、またこっちに戻ってきた。二、三度繰り返してようやくオレ達も気付いた。

遠くから微かに聞こえてきている音は、オレ達の動きに合わせていた。オレ達が歩きだせばその音も歩きだし、
オレ達が立ち止まると音も止まる。まるでこっちの様子がわかっているようだった。

何かひんやりした空気を感じずにはいられなかった。
周囲にオレ達が持つ以外の光はない。月は出てるが、木々に遮られほとんど意味はなかった。
懐中電灯つけてんだから、こっちの位置がわかるのは不思議じゃない…
だが一緒に歩いてるオレ達でさえ、互いの姿を確認するのに目を凝らさなきゃいけない暗さだ。

そんな暗闇で光もなしに何してる?
なぜオレ達と同じように動いてんだ?

B「ふざけんなよ。誰かオレ達を尾けてやがんのか?」

A「近づかれてる気配はないよな。向こうはさっきからずっと同じぐらいの位置だし。」

Aが言うように森に入ってからここまでの二十分ほど、オレ達とその音との距離は一向に変わってなかった。
近づいてくるわけでも遠ざかるわけでもない。終始、同じ距離を保ったままだった。

オレ「監視されてんのかな?」

A「そんな感じだよな…カルト教団とかなら何か変な装置とか持ってそうだしよ。」

音から察すると、複数ではなく一人がずっとオレ達にくっついてるような感じだった。
しばらく足を止めて考え、下手に正体を探ろうとするのは危険と判断し、一応あたりを警戒しつつそのまま先へ進む事にした。


それからずっと音に付きまとわれながら進んでたが、やっと柵が見えてくると、音なんかどうでもよくなった。
音以上にその柵の様子の方が意味不明だったからだ。

三人とも見るのは初めてだったんだが、想像以上のものだった。同時にそれまでなかったある考えが頭に過ってしまった。
普段は霊などバカにしてるオレ達から見ても、その先にあるのが[現実的なもの]でない事を示唆しているとしか思えない。
それも半端じゃなくやばいものが。
まさか、そういう意味でいわくつきの場所なのか…?森へ入ってから初めて、今オレ達はやばい場所にいるんじゃないかと思い始めた。

A「おい、これぶち破って奥行けってのか?誰が見ても普通じゃねえだろこれ!」

B「うるせえな、こんなんでビビってんじゃねえよ!」

柵の異常な様子に怯んでいたオレとAを怒鳴り、Bは持ってきた道具あれこれで柵をぶち壊し始めた。破壊音よりも、鳴り響く無数の鈴の音が凄かった。

しかしここまでとは想像してなかったため、持参した道具じゃ貧弱すぎた。
というか、不自然なほどに頑丈だったんだ。特殊な素材でも使ってんのかってぐらい、びくともしなかった。
結局よじのぼるしかなかったんだが、綱のおかげで上るのはわりと簡単だった。

だが柵を越えた途端、激しい違和感を覚えた。閉塞感と言うのかな、檻に閉じ込められたような息苦しさを感じた。
AとBも同じだったみたいで踏み出すのを躊躇したんだが、柵を越えてしまったからにはもう行くしかなかった。

先へ進むべく歩きだしてすぐ、三人とも気付いた。ずっと付きまとってた音が、柵を越えてからバッタリ聞こえなくなった事に。
正直そんなんもうどうでもいいとさえ思えるほど嫌な空気だったが、Aが放った言葉でさらに嫌な空気が増した。

A「もしかしてさぁ、そいつ…ずっとここにいたんじゃねえか?この柵、こっから見える分だけでも出入口みたいなのはないしさ、それで近付けなかったんじゃ…」

B「んなわけねえだろ。オレ達が音の動きに気付いた場所ですらこっからじゃもう見えねえんだぞ?それなのに入った時点からオレ達の様子がわかるわけねえだろ。」

普通に考えればBの言葉が正しかった。禁止区域と森の入り口はかなり離れてる。
時間にして四十分ほどと書いたが、オレ達だってちんたら歩いてたわけじゃないし、距離にしたらそれなりの数字にはなる。
だが、現実のものじゃないかも…という考えが過ってしまった事で、Aの言葉を頭では否定できなかった。
柵を見てから絶対やばいと感じ始めていたオレとAを尻目に、Bだけが俄然強気だった。

B「霊だか何だか知らねえけどよ、お前の言うとおりだとしたら、そいつはこの柵から出られねえって事だろ?そんなやつ大したことねえよ。」

そう言って先頭を切り、ずんずん奧へ進んでいった。

柵を越えてから二、三十分歩き、うっすらと反対側の柵が見え始めたところで、奇妙なものを見つけた。

特定の六本の木に注連縄が張られ、その六本の木を六本の縄で括り、六角形の空間がつくられていた。
柵にかかってるのとは別の、正式なものっぽい紙垂もかけられてた。
そして、その中央に賽銭箱みたいなのがポツンと置いてあった。

目にした瞬間は、三人とも言葉が出なかった。特にオレとAは、マジでやばい事になってきたと焦ってさえいた。
バカなオレ達でも、注連縄が通常どんな場で何のために用いられてるものか、何となくは知ってる。
そういう意味でも、ここを立入禁止にしているのは間違いなく目の前のこの光景のためだ。オレ達はとうとう、来るとこまで来てしまったわけだ。

オレ「お前の親父が言ってたの、たぶんこれの事だろ。」

A「暴れるとか無理。明らかにやばいだろ。」

だが、Bは強気な姿勢を崩さなかった。

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