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「検察庁法改正案」に芸能人や文化人が抗議している理由

いろいろな情報が錯そうして、問題の核心がわかりにくくなっています。普段、あまり政治的発言をしない芸能界の人までが「検察庁法改正案に抗議します」と意思表示をしています。その背景をまとめました。

更新日: 2020年05月16日

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いろいろな情報が錯そうして、問題の核心がわかりにくくなっています。普段、あまり政治的発言をしない芸能界の人までが「検察庁法改正案に抗議します」と意思表示をしています。その背景をまとめました。

m.satoakiさん

「#検察庁法改正案に抗議します」が燃えている

検察官の定年を65歳に引き上げ、政権が認めれば定年を超えても勤務できるようにしていいのか-。

国会で審議中の検察庁法改正案への抗議の声が、会員制交流サイト(SNS)のツイッターで10日、急速に広がった。

「#検察庁法改正案に抗議します」というハッシュタグ(検索目印)を付けた投稿は、10日午後10時時点で470万件を超えた。

俳優や歌手ら著名人も投稿し、新型コロナウイルス感染拡大の影響で街頭での抗議が難しい中、ネット上でのデモとなっている。

小泉今日子はじめ芸能人・芸能関係者らがツイッター上で、検察幹部の定年延長を可能にする検察庁法の改正案への抗議を続々と表明していることがネット上で話題となっている。

ほかにも井浦新が「もうこれ以上、保身のために都合良く法律も政治もねじ曲げないで下さい。この国を壊さないで下さい」、演出家の宮本亞門氏も「このコロナ禍の混乱の中、集中すべきは人の命。

どうみても民主主義とはかけ離れた法案を強引に決めることは、日本にとって悲劇です」とツイート。浅野忠信、きゃりーぱみゅぱみゅ、秋元才加、城田優、室井佑月、高田延彦らもツイートしている。

「検察庁法改正案」の内容

今国会に提出されている改正案の内容を確認します。検察庁法改正案単体ではなく、複数の関連法案が束ね法案として提出されています

①国家公務員法の改正案
・定年の段階的引き上げ(現在60歳→2030年度に65歳に引き上げ)
・「役職定年制」の導入(特例あり):60歳以降は人件費を削減させるため、管理職については職位を辞任し、勤務は65歳まで可能とする。ただし、これについても、60歳以降も職位を引き続き維持する特例を設ける。

②検察庁法の改正案
端的に整理します。
1.検察官の定年を65歳に引き上げる
2.省略
3.省略
4.次長検事と検事長は63歳以降は平の検事になる
5.第4項について、次長検事と検事長は、内閣が定めた事情がある場合、1年以内の期間、引き続き次長検事又は検事長として仕事ができる
6.さらに、1年後も引き続き内閣が定めた事情がある場合、引き続き定年まで次長検事又は検事長として仕事ができる
7.省略
8.これらのことは内閣又は法務大臣がそれぞれ決定する。

これ、重要!

じゃぁ、なにが問題なのか!?

皆さんが反対しているのは「国家公務員法等改正案」というもので、国家公務員の皆さんの定年を60歳から65歳に上げよう、というもの

これは2年前から「やらなきゃね」と言われていた

だけど、偉い政治家から
「窓際族の60歳についても定年延長させるの?」
という声があって

官僚側も「すみません。ちゃんとした人にだけ延長するように人事制度を見直します・・。」
ということになった

そのため2年間も時間をかけて制度を見直した

で、満を持して国家公務員法等改正案が審議入りされたのです

せっかくの良い法案なのに、それをメンドくさくさせているのが、「黒川弘務」検事長の勤務延長の問題です。

簡単にいうと、総理たちとつるんでるんじゃないの?と言われている黒川さんを、ある意味ではルールを無視して、特別に定年を延長させてしまったのです。それが今年の1月。

そして、今、国家公務員法等改正案が審議されているのですが、検察官の定年を63歳から65歳に引き上げる法案もセットで審議されていることで炎上している

問題の核心は「黒川弘務検事長」

発端となったのは、黒川弘務東京高検検事長の定年延長問題です。黒川検事長は、本来今年2月に定年を迎えるはずでした。

しかし、なぜか特例的に定年延長され、慣例から言えばそのまま検事総長に就任するのではないか?と推察されています。

実際、この問題は、本来メリットを受けるはずの検察からも異論が上がっています。

専門家から批判の声

内閣や法務大臣の裁量で定年や役職定年の延長が可能となる点を問題視。「時の政権が検察人事に強く介入してしまう結果となる」と危惧した。


準司法官として逮捕・起訴権限を持つ検察官の特性に触れ「検察官の政治的な中立性が損なわれると、憲法の基本原則である三権分立を揺るがす恐れさえがある」と訴えた。

突然の“定年延長” 検察に激震
定年延長が閣議決定された1月31日。取材した法務・検察の幹部の多くが驚きの声を上げました。

「全く想定していなかった」
「定年延長なんてできるの?そんな法律があるのか?」

なぜ定年を延長することができたのか。政府は検察庁法ではなく、定年延長が可能な国家公務員法の規定を適用したと説明しています。

国家公務員法の定年延長が審議された昭和56年の国会では人事院の幹部が「検察官はすでに定年が定められており、国家公務員法の定年制は適用されない」と答弁していました。

しかし政府はこの法解釈を変更し史上初めて検察官の定年を延長したのです。

しかし政治家との調整役を担う法務省の官房長や事務次官を長年務め「官邸に近い」と見られていた黒川氏の定年延長について検察関係者の間では「官邸の意向で黒川氏を検事総長にするための措置ではないか」という見方が広がりました。

郷原信郎氏(元検事)

前田恒彦氏(元検事)

実は今の「#検察庁法改正案に抗議します」は的外れ?…でも

大阪府の吉村洋文知事(44)は11日、府庁で囲み取材に応じ、女優の小泉今日子(54)ら人気芸能人がSNSで「#検察庁法改正案に抗議します」と投稿していることについて「どんどん声を上げていくべき。

アーティストの方とかが政治的発言をするのはおかしいという意見もあるが、僕は全く違うと思う。権力サイドに対し有名人が賛成、反対を発信していくのは民主国家としてあるべき姿だと思う」と理解を示した。

 さらに「突き詰めて考えなければいけないのは、強大な国家権力の人事権を誰が持つべきか。

僕は選挙で選んだ人たちで成り立つ内閣が持つのが健全だと思う。反対する人は人事権を誰が持つのかを答えなければいけない」と述べ、検察庁法改正案が国家公務員の定年を引き上げる国家公務員法改正案と一体で審議されていることについて「延長法案そのものに反対はしていない。

(府庁で)僕と接するメンバーは優秀で元気な職員が多い。公務員の定年ももっと延びていいんじゃないか」と語った。

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